6 ページ6
「Aー、ちょっと署長室に来てもらってもいいか。」
『?はい、すぐに向かいます!』
体験5日目、今日もいつものように先輩について行ってパトロールでもしようかなと考えていると突然無線から署長に呼ばれた。
何かやらかしてしまったのかと若干冷や汗をかきながら署長室の前まで来た。
何を言われるのかわからず部屋に入らず深呼吸をしていると、誰かが後ろに立ったのを感じた。
先に入るのかと思って振り向いたら、
「あ、久しぶりっすね。」
『あ、青井さん………!』
あの日、私のことを助けてくれた青井らだおさんが立っていた。
あれ以来出勤していなかったのか署内で見かけることはなかった。
「そういえば、全然様子見てなかったすね。」
『いえ全然、お忙しいと思うので。』
「てか、入らないの?」
うっ………。
流石にずっと入らずにここにいるのは怪しまれてしまうのだろうか。
それとも緊張しているのを見抜かれたとか。
もう正直に話すしかないか……。
『………今、署長に呼び出し食らってて、何かやらかしてしまったのかと思っていたところだったんです。』
「あー。なるほどね。じゃあ一緒に入りますか。」
『え、ぁ、ちょっと待ってください………!』
私の声が聞こえていなかったのか、私の手を掴んでそのまま署長室に入った。
ノックもせずに入ったからか上官たちの視線が刺さった。
「連れてきましたー。」
「あぁ。らだおくんありがとう。Aさん、そこに座ってもらえるか。」
『は、はい。』
私はそう言って署長が座っている目の前の席に腰掛けた。
後ろのソファーには、青井さん、ネルさん、ナツメさんの3人がいて私達の会話を聞こうとしていた。
上司しかいなくてビクビクしながら落ち着かないまま署長の様子をうかがっていた。
「A、ここ5日間毎日体験に来てくれてありがとう。」
『は、はい。』
「一生懸命市民のために働いてくれる人だと判断したので、本採用です!」
『!!ありがとうございます!』
思っても見なかった言葉に私は目を見開いた。
すると、
「おめでとう!」
と、3人の先輩達の声が聞こえた。
3人は拍手しながらこちらを見ていた。
これからこの人達と働いていくんだと思ったら胸が暖かくなった。
『これから、よろしくお願いします!』
126人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すー(プロフ) - 零さん» ありがとうございます!突然消してしまい、驚かせてしまいすみません🙏また頑張らせていただきます! (4月4日 12時) (レス) id: 4536b85bfc (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - おかえりなさいませ!!!!!!!! 消えていたのですごく悲しかったのですがまた書いてくれるのを嬉しく思います!!!!これからも応援しています!!🫶🏻💙 (4月4日 9時) (レス) id: 6fb8fcb4c9 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 翼さん» ありがとうございます!また頑張らせていただきます! (4月4日 7時) (レス) id: 4536b85bfc (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - おかえりなさいませ!消えてしまって残念に思ってましたが、再度執筆されてるのを拝見してとても嬉しいです! また素晴らしい作品を楽しみにしておりますね! (4月4日 0時) (レス) id: 84f983590a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すー | 作成日時:2024年4月4日 0時