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男の人だったのでちょっと怖いなと思いながらも引き返すのは逆に怪しまれてしまうかなと思い俯きながらすれ違おうとした。
その瞬間、
「あれっ?結構かわいいじゃん。」
目の前から歩いてきた男性の一人に腕を掴まれて顔を覗き込まれた。
私は思わず後ろに引いてしまったがとんっとなにかにあたったかと思うと、いつの間にか後ろに回っていたもう一人の男性に肩を抱かれた。
「ほんとだー。誰だよ30点とか言ったやつ。」
「お前だろそれw」
そう言ってゲラゲラ笑う彼らに私は恐怖で頭がいっぱいだった。
どうにかして通してもらおうと口を開いた。
『あ…あの…………。ちょっと通してください………。』
私の声が震えているのがわかったのだろう。
さっきまでゲラゲラと笑い声が聞こえていたのにピタリとそれがやんだ。
何があったのだろうと顔を上げると彼等が私の顔を見てニヤニヤしていることに気がついた。
咄嗟にこれは危険だと思って私は駆け出した。
でも、すぐに捕まってしまった。
『やめてください!!』
「大丈夫だよ。怖くないってば。」
必死になって暴れたのに男の人を前にした私の力というのは無力だった。
ジタバタと暴れ続けている私にいい加減イライラしてきたのだろう。
一人が私の頬を思いっきり叩いた。
私は突然の痛みに叫んでいた声も止まり、涙だけが溢れてきた。
今まで人に殴られたことがなく、初めての痛みに驚いてしまった。
「お。黙った。ラッキー。」
そう言って彼らは私の上着に手をかけた。
もうだめだと思い、ギュッと目をつむると突然遠くからパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。
「うわ最悪。」
「どうする。この女。」
「放置でいいだろ。」
彼らはそう言って私から手を離してサイレンの音とは反対の方向へと走り去った。
私は安心して膝の力が抜けてしまった。
その場にへたり込んでいると、
「え!?大丈夫っすか!?」
という声が聞こえた。
私は誰かが助けに来てくれたのだと安心して意識を手放した。
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すー(プロフ) - 零さん» ありがとうございます!突然消してしまい、驚かせてしまいすみません🙏また頑張らせていただきます! (4月4日 12時) (レス) id: 4536b85bfc (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - おかえりなさいませ!!!!!!!! 消えていたのですごく悲しかったのですがまた書いてくれるのを嬉しく思います!!!!これからも応援しています!!🫶🏻💙 (4月4日 9時) (レス) id: 6fb8fcb4c9 (このIDを非表示/違反報告)
すー(プロフ) - 翼さん» ありがとうございます!また頑張らせていただきます! (4月4日 7時) (レス) id: 4536b85bfc (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - おかえりなさいませ!消えてしまって残念に思ってましたが、再度執筆されてるのを拝見してとても嬉しいです! また素晴らしい作品を楽しみにしておりますね! (4月4日 0時) (レス) id: 84f983590a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すー | 作成日時:2024年4月4日 0時