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次の日
智「Aちゃーん、起きて」
「んー……」
智「もぉ……、デートするんでしょっ」
「……、ｸﾞｰ…」
智「もぉぉっ!何でそんなに朝苦手なのぉっ」
どうも。只今嘘寝しているAです。
昨日 練りに練って、このまま起きずに一日を過ごそうという計画を立て、それを実行しているんです。
だって、一緒に住んでいるだけでも心臓が保たないのに、デートなんて行ったら……。
「ｸﾞｰ……」
智「Aちゃんっ」
「ｸﾞｰ……」
智「ねぇっ」
「ｸﾞｰ……」
智「A……ちゃ…」ｸﾞｽｯ
……ん？
今ｸﾞｽｯていう音が聞こえたんだけど。
智「うぅっ……Aちゃんのバカ。おいらスッゴく楽しみだったのにっ……」
「……」汗
智「んっ……んん…」ｸﾞｽｯ
ええええ!?嘘!泣いちゃった!?
あああダメだ。計画は取り消し。
「大野さん……おはようございます」
智「Aちゃん!やっと起きたぁ……」
「すみません、昨日の夜眠れなくて」
智「何で……？」
明日心臓が保つかドキドキしていたから、とは言えず。
「……明日が、楽しみ、で」
智「そうなの？嬉しいっ」
と言って、ちゅ、とキスを落とす。
それだけならまだしも、だんだんと深くなっていく。
「んっ……っ、大野さんっ」
智「あ……ごめん、嬉しくて……つい//」
ほらね？もうこの時点で心臓がドキドキ跳ねてる。
智「じゃあ用意して？そしたら出るから」
「はい……」
大野さんに急かされ、バタバタと用意をして、30分程で家を出た。
智「よしっ、行こ♪」
と言って、手をつながれる。
……手、おっきい…。
だめだめだめ。また心臓がうるさくなってきた。
気を取り直して、大野さんに聞きたかったことを質問する。
「どこに行くんですか？」
智「んー？秘密」
そう言われると気になる。
あ、でも意外と映画館とか。
それか、ベタにお食事？
智「ちょっと電車乗るよ」
「電車？遠くに行くんですか？」
智「うーん、そんなに遠くは行かないけどね」
と、ニコニコ答える。
そして、20分ほど うとうとしながら電車に揺られていると、着いたよ、と大野さんが起こしてくれた。
ここが何処なのか疑問に思いつつホームを抜けると、スゥ、と潮の匂いがした。
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作者名：れい子 | 作成日時：2013年9月24日 4時
