幻想郷【sn】 (ページ5)

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幻想郷　5 ページ5

fk「阿部ちゃーん！」
ab「あれ？もう入れたの？」
fk「照が顔を利かせてくれてさ」
ab「あ、今日は照も一緒なんだ」
iw「不満か？」
ab「まさか」

机には既に三色団子、お汁粉、あんみつ、饅頭と茶屋の名物が揃いも揃っていた。

ab「さすが役人は羽振りが良いなぁ」
fk「いや、いつも俺がいる時こんなんじゃないでしょ？」
iw「有り難い」
fk「照、毎日来てるから」
ab「なんだ贔屓か」
iw「おもてなしだ。言い方が悪い」

危ない。危ない。

照を怒らせると情報を貰えないどころか殺されてしまう。

ab「ごめんごめん。今日は払わせてよ」
fk「…何が聞きたいの？」
ab「昨日康二が昔住んでた家を偶然見つけて、当時一緒に住んでた人を捜してるんだ」
iw「ソイツの特徴は？」
ab「それが何も分からないんだよ。その家に住んでで、恐らく罪を着せられて捕まったはずなんだけど」
fk「それは、だいぶ…」
ab「厳しい？」
iw「厳しいどころじゃないな。一括りに罪人と言っても、膨大な数いる。明確な記載はされないんだよ」

せめて生きているのかそうでないかぐらいの収穫はあると思っていたから残念だ。

fk「役所も俺たちの管轄じゃない可能性もあるし」
iw「康二には悪いが…」
ab「大丈夫。康二も分かってくれるよ」

ふっかと照は久々の休日だと言うから、そのまま茶屋で別れた。

すっかりお金を忘れてしまったけど、ふっかなら許してくれるよね。