幻想郷【sn】 (ページ14)

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幻想郷　14 ページ14

最近、康二が変だ。

縁側に寝転び日向ぼっこをしているかと思えば、明後日の方向を見て何か考え耽る。

翔太や舘さんにも絡まないし、口数が減ったように思う。

ab「どうしちゃったんだろうね…」
dt「喜ばしいことだよ。康二が自分で解決しようとしてる」
ab「今はそっとしておこうか」

：：：

ふっかから連絡があったのは、それから数日後のことだった。

fk「部下が見つけて、何かありそうだから一旦保留にしてるんだけど…」
ab「…随分懐かれてるね」
fk「でしょ？」

ふっかの横にいる照の腕の中には、気持ちよさそうに寝ている一匹の妖。

かなり大きめで、もはや“抱えている”という表現が正しそうだ。

fk「人を怖がってる感じがないから、もしかして飼われてたのかなって」
ab「何らかの理由で、はぐれた？」
fk「そうだとしたら江戸屋敷に連れて行くのは可哀想だし、きっとその人も捜してると思うんだよね」
ab「分かってる人なら江戸屋敷に訪ねるかもしれないし、やっぱり江戸屋敷に連れてくべきだと思うな」
fk「そうなるか～」

話がひと段落したところで、腰に限界が来た照が座りたいと言うので、中に案内した。

居間には翔太と舘さんが揃って、お団子を食べていた。

もちろん甘いものに目がない照も、すぐに食べていた。

sh「…その山犬どうしたの？」
ab「“山犬”？」
sh「山犬でしょ？」
ab「えっ、山犬って犬じゃないの！」
sh「犬もいるけど、オオカミもいる。俺と仲間」

翔太曰く、送り犬と山犬は、ほとんど同じものらしい。