世界に見捨てられた人間2 (ページ1)

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呪胎戴天① ページ1

__________ここに、1枚の写真がある。
写真という物は、記念に撮ったり、証拠として撮る物である。
写真を撮る方も、撮られる方も、嬉しいものである。
そして、写真には、色々な情報が詰まっている。

記録 2018年7月西東京市英集少年院運動場上空

「おいなんだアレ？」

「ドレ？」
　
「アレだよ！！たまごみてぇな！！」

「だからどれだよ！！」

伊地知「我々の“窓”が呪胎(じゅたい)を確認したのが、3時間程前。
避難誘導9割の時点で現場の判断により施設を閉鎖。受刑在院者第二宿舎5名の在院者が
現在もそこに呪胎と共に取り残されており、呪胎が変態を遂げる場合
特級に相当する呪霊に成ると予想されます。」

伊地知らに連れられた一行が来たのは、呪霊が確認されたという少年院。

呪霊を祓いにきた一行にはあいにく、天気が土砂降り状態

嫌な予感がする今日この頃

そんな中でも、口を開いたのはいつも元気な虎杖だった。

「なぁなぁ、俺、特級とかイマイチまだ分かってねぇんだけど…」

伏黒「本来、呪霊と同等級の術師が任務に当たるんだ。今日の場合だと五条先生とかな。」

「で、その五条先生は？」

「出張中。そもそも高専でぶらぶらしてていい人材じゃないんだよ。」

「この業界は人手不足が常。手に余る任務を請け負うことは多々あります。

ただ今回は緊急事態で異常事態です。自分の恐怖には素直に従って下さい。

君達の任務はあくまで生存者の確認と救出であることを忘れずに。」

母「あの、あの！！正は…息子は大丈夫なんでしょうか？」

遠くで女性の声が聞こえる。

その声の主に、一行は目を向ける。

「(面会に来ていた保護者です)」

警察官「何者かによって施設内に毒物が撒かれた可能性があります。
現時点でこれ以上のことは申し上げられません。」

「そんな…」

「伏黒、釘崎、助けるぞ。」

釘崎「当然。」

伏黒「………」

「”帳(とばり)を下ろします、お気をつけて。

闇より出でて闇より黒く、その穢(けが)れを禊(みそ)ぎ祓(はら)え。」

伊地知が帳を下ろす呪文を唱えると、辺りは黒く染まっていく。

「夜になってく…！！」

「”帳”。今回は住宅地が近いからな、外から俺達を隠す結界だ。」

「玉犬！！行くぞ。」

伏黒が先陣を切り、その後に2人が続き、少年院へと足を進めた。