自己満ろふまお紅一点の話 (ページ6)

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『！！！！甲斐田さん！！！！すいません急にかけちゃって！！』

甲斐田「うぉ、ぜんぜんだいじょぶです…げんきですね、きょう…」

『いやあの…事情があって、寝起きですよね申し訳ないです本当に…』

甲斐田「ぜんぜん、ちょうどあと10ぷん後にアラームセットしてたので…ところで何かありました？その事情とかって教えてくれたり…」

『あ、そうですね！あの、実は今ろふまおのスタジオに閉じk』

声の主は甲斐田さん。寝起きだったにも関わらず、優しく応えてくれた。
にも関わらず、充電が切れて本題を伝えることが出来なくなってしまったではないか。

甲斐田さんからすると急に電話かけてこられて出たら要件言わずに即切られるって…私クズじゃん…

唯一の頼みの綱も途切れてしまった。けれど、甲斐田さんのおかげで少し恐怖心は和らいだ、気がする。

なので、今一度平常心に戻って考えてみる。私が日にち間違いのミスをしなかったらそもそもこんな事にならなかったし、しかも今日はオフ日じゃないか。あーー、やっちゃった。せっかくのオフ日をこんなことで台無しにしちゃって。

情けない、甲斐田さんにも申し訳ない、オフ日が勿体ない。しかも思い出してしまった。スマホの充電、今日朝起きた時充電し忘れてて焦ったんだ。
だからスタッフさんとのLINEを見た時の時点で80%もなくて、見間違いで8%。

しかも音楽アプリで曲を垂れ流しにしてたから、その分充電の減りが早まったんだ。あのがちゃんって音だって、スタッフさんが勘違いして鍵を閉めただけなのかもしれない。そうか、全部元々私のドジじゃないか。

そう考えていると、もっと情けなくなってくる。時間がもったいないし、ろふまおの次の企画考えよう。あ、私が4人にドッキリとか面白そうだな。そんなことを現実逃避して考えている時。

がちゃ、と音がして、この状況の元凶のドアが開いた。

剣持さん「Aさん！！やっぱり居た！！甲斐田くん、Aさん居ました！」

？が私の脳内に埋め尽くされる。これはどういう状況なのか理解ができていない。どこから剣持さんが出てきた？しかも甲斐田さん？甲斐田さん寝起きじゃないの？

剣持「あはは、びっくりしてる！Aさん、僕と甲斐田くんに感謝してくださいよ！甲斐田くんが電話くれて、たまたま事務所にいた僕が助けに来てあげたんですから」

そういって呆れたようににこにこ笑う最年少の剣持さん。ああ、配信のネタになるな、と分かっていながらも、零れてきた涙を拭うしか無かった。

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