106.ニセモノとホンモノ ページ26
黙って見つめ合う、僕と和山さん･･･と、拓海くん。
テーブルの下で足を動かして、拓海くんの小さな足をツンツンすると
「あぁ、僕お風呂掃除をしなくっちゃ！」
椅子から飛び上がって風呂場へ逃げるように走って行った。
いい子だ、拓海。
「さぁ、座って和山さん。
僕に話して―。」
「いや、でも･･･」
躊躇する和山さんの手を引くと、彼女は力なくストンと椅子の上に沈むように座り込んだ。
酷く疲れた顔をしている和山さんの両肩に撫でるように手を置くと
少し震えたため息を吐いて彼女はガックリとうな垂れた。
この、、か細い肩で、和山さんは色んなことを一人で背負い込んでいるのだろう。
そして、そのうちの一つはチェ・シウォンを探し出さなければいけないという事―。
それが申し訳なくもあり、僕はここに居るんだと、逆に叫び出したい衝動にも駆られる。
「言ったでしょう、和山さん。
僕は あなたの力になりたいんです。」
名乗り出たい気持ちをグッと堪えて、そう言うのがやっとだった。
マッサージするように和山さんの肩を揉み解していくと、緊張で強張っていた彼女の身体も
やがてリラックスをしていくように力が抜けた。
そして、ポタッとテーブルの上に落ちた涙が小さな染みを作った頃―、
ようやく和山さんは口を開いた。
「不安なの―。
身の回りで起こっていること全てが、なんだか他人事のように思えて。
私は今まで何を見て来たんだか･･･。
こんな風に、シウォン君はいつも真っ直ぐに私を励ましてくれくれるのに。。
きっと、、藤木本部長が言ったように、私は会社を辞めることになるのね。」
「そんなこと･･･！！」
椅子の傍に跪き、膝の上に置いていた和山さんの両手を握り締めたが
彼女の目を見上げることは出来なかった。
僕を許して、和山さん―。
君を励ましているのも僕だけど、君を辛い目に遭わせているのも
この僕だ。
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私(プロフ) - ようかんさん» コメ嬉しいです！ありがとうございます！Ｉ ＡＭを見に行かせてしまうシウォンは、隠れたいのか見つかりたいのかもよく分からなくなってきました（笑）旦那様に見られるのはちょっと恥ずかしかったですね（笑）是非次回は旦那様のお名前を○○に！←もう何がなんだか (2012年6月17日 1時) (
レス) id: 55cb12ce88 (このIDを非表示/違反報告)
ようかん(プロフ) - 初コメ失礼します☆部長夫妻にプレゼントした映画のチケットは「I AM」だったんですねｗｗｗ作品の上のほうに出てる「○○さんとシウォンのラブラブミッション」の文字を旦那に読まれて気まずいですｗｗｗｗ (2012年6月16日 19時) (レス) id: 5a2ed9b2d8 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - EMkittyさん» 結構な距離を走ったよね、シウォナ（笑）帰りもきっと律儀に走って帰って来ただろうと思います。続きもよろしくお願いいたしまーす＾＾ (2012年6月16日 0時) (レス) id: 55cb12ce88 (このIDを非表示/違反報告)
私(プロフ) - じょすぺさん» あーっ！！確かに･･･！そこまで考えていなかったー！！（笑）きっと奥さんが毛布ぐらい掛けてくれているんじゃないかと･･･。 (2012年6月16日 0時) (レス) id: 55cb12ce88 (このIDを非表示/違反報告)
EMkitty - シウォンの腰は治ったのでしょうか(笑)本部長すごい16班も用意してたなんて…！(笑)ほんと、シウォンお疲れ様ですね(*^^*)続きが楽しみです、オンニ！♪ (2012年6月15日 12時) (レス) id: 23c1a2720b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：私
| 作成日時：2012年6月1日 20時
