SJ -Love M!ssion 2- SW

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“そろそろ始まるから席に戻るね！”とイェソンさんに告げて
控え室を出て行く小池さんに片手を挙げて見送った。

「営業部の人に聞きましたよ、大泉さん。
当時、韓国に研修に行ける条件は独身者だったということ。
小池さんが研修に行きたがっていたのを知って、婚約を破棄したんですよね？
それから、研修から戻った社員は出世を約束されていることも。
営業最下位の自分は小池さんの邪魔になると思ったんでしょう？」

でも、彼女の本当の夢はとても単純だった。
研修に行って、日本に帰って出世することではなくて
大泉さんと一緒に大好きなラーメンを食べること―。

俳優として成功するために、好きな人に本当の自分も明かせずに騙し続けている僕は
せめて小池さんの可愛らしい夢を叶えてあげたい。

好きな人の前だけで見せられる本当の自分―
それを見せられない僕の代わりに、小池さんには大泉さんの隣で笑って欲しい。

そのためには―、立ち上がれ･･･
The last man standing 大泉･･･！

＜シウォン･･･、
待ってろ、今すぐ行くから一歩たりとも動くなよ！？＞

「あ、小池さんはもう会場へ入っちゃいました。
僕もこれからジムで鍛えなきゃいけないので失礼します、、急いで飛んで来て下さいね。」

＜シウォン、お前な･･･っ＞

ブチッと電話の電源を切って慌ててメンバー達が作った円陣に加わった。

・

コンサート開始後―、
『Opera』の曲中に係員の非常灯に照らされて、小池さんの隣の席まで案内される大泉さんをクレーンの上から見下ろした。

最初は肩をボカボカ叩き合っていた小池さんと大泉さん。
それもすぐに収まって、発狂する小池さんからオペラグラスを奪い取って
大泉さんはイェソンさんを追うのに必死だった。

きっと”俺の方がカッコいいな”とか言っているに違いない。

オペラグラスを覗く大泉さんに気付かれないように･･･、クレーンに立つ僕を見上げて そっと親指を立てた小池さん。。

彼女は あのトゥギヒョンよりも先に泣いていた。

でも、、

もう大丈夫。
だってスーパーマンは、君の隣に―。

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