ロリポップ・ガール (ページ17)

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17:はろうぃんページ17

世「…あれ、ひな最後？珍しいね」

直前に迫ったツアーに向けてスタジオに集まっていたメンバーたち。
いつもなら誰よりも早く来て張り切っているAだったが、今日はまだその姿が見当たらない。

黎「確かに、いつもなら一番早…」

「おはよう！トリックオアトリート！！！」

大樹「おわっ、！ビックリした！！？」

颯太「おは……ちょっと待って、笑」

勢いよく扉が開いたかと思えば、目に入るのは黒のワンピースにとんがり帽子。

そう、なんとAが魔女のコスプレをして入ってきたのだ。

「だってハロウィンだし？」

颯太「いや、当たり前やろ、みたいな顔すんな？」

大樹「え！ひな可愛い！！俺お菓子持ってないからいたずらしていいよ！！」

「………大樹くんには言ってません」

澤夏「大樹くん、それセクハラになりますよ」

大樹「え、え、なんで！？！」

ドン引き顔のAに、冗談だからね？ね！？と必死に挽回しようとする大樹と、相変わらずAに相手にされない態度を見て、横で世界と澤夏がケラケラ笑っている。

そんな大樹の気持ちもつゆ知らず、一方Aは、というと、しょぼくれた大樹を放置して黎弥と勇征の元へ。

トリックオアトリート！と、まるでお菓子を入れろと言わんばかりに持っていたかぼちゃを突き出している。
勇征はどうやら何か心当たりがあるようで、カバンの中をガサゴソと漁ると持っていたお菓子をオレンジのそれに入れた。

勇征「はい、チョコレートあげる」

「わ！勇征くんありがと！」

勇征「可愛いね～、魔女さん？」

「そう、魔女さん」

黎弥「…あ、俺お菓子持ってないや……」

「えー…じゃあ黎弥くんは後でいたずらします」

黎弥「ええっ、！？」

やめて？と言いながらもなんだか楽しそうな黎弥と、Aが被っている帽子をツンツン触っている勇征。

楽しそうな３人の様子に、颯太や慧人、イヤホンで音楽を聴いていた堀夏までもが集まってきてポンポンとお菓子を入れていく。

堀夏「魔女さんー、はいお菓子」

「なっちゃん！ありがとう！」

颯太「てか、それどしたん？」

「ん？前のドンキで買ってー、事務所のトイレで着替えてきた！」

黎弥「わざわざ！？笑」

颯太「ハロウィンに対するモチベヤバいやん、笑」

勇征「でも、可愛い魔女さん見れたから頑張れそう～」

「えっ、勇征くんすき…」

颯太「…ちょろすぎん？」

慧人「はいはい、颯ちゃん嫉妬しないの」

颯太「してへんわ！…おまえも、ニヤニヤすんなっ」

「いてっ、笑」

どうやら今日も、賑やかな１日になりそうです。
　