２４豪炎寺君と雷門中にgo！

夕焼け影１つ：side豪炎寺 ページ7

愛が、いきなり泣き出して本当に焦った。
最近、泣かなかったしすっかり対処法を忘れた俺は。
愛を抱き寄せて、キスを落とす事しか出来なかった。

涙に濡れた頬や、唇は夕日に艶めいて。

重なった唇は一瞬で離れて、残ったのは甘い味。
自分が口に含んでいたせいも有るかもしれないが。

「……」

愛と目が合う。
いつもは色白な肌が、燃えるような赤に染められている。
あぁ、きっと俺も同じ色に染まっているのだろう。
考えつつ唇を重ねる。
甘い匂いがまた、鼻腔を満たした。

「愛、大丈夫。俺が居る」

愛は何度もこくこくと、頷いて。

「分かってる、分かってるよ、修也」

切れ切れに言葉を漏らした。

もう一度、抱き締め直して愛の柔らかな髪を片手ですいて。
小さな肩を抱く。

昔、一度愛をここで同じ様に抱き締めたことがあった。

確かにあれから１０年経っているけど、気持ちだけは変わらない。
それが酷く幸せであると思った。

10年の年月を重ねて、今日に辿り着くまで色々合ったと思う。
本当に。


俺が聖帝をしたとき、失った物のなかに愛も入っていた。
傷付けたのも、自分の心だけじゃない。
自分より、愛や、円堂達の方が辛かっただろう。

もう、突き放して、これで終わりだと思ったのに。
愛は、俺を見つけて、引き寄せた。
剣城まで、いつの間にか救っていた。




今、俺の腕のなかで泣いている彼女が愛おしくて。

俺は何度も、愛に救われてきた。
優しさに、素直さに。


「…愛？」

落ち着いた彼女の名を呼ぶと、顔をあげた。
その目に、もう涙は見えない。
良かった。


帰ろうか。と、小さく聞くと。
うん。ごめんね、有り難う。
そう、返してくれた。





また、前を向いて。
ゆっくり、ゆっくり、どうでも良い話しながら歩んでいく。


最後に一際眩しく輝く太陽に目を細めて。





影は、俺と、愛の分が融けて、１つに重なった。









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修也君サイドでした�・！

次はちょっと、ちゅっちゅ何ですが…！
フラグが心配ですwwww





修也君と、恋できたら楽しそう…めんどくさそうだけど…(笑)
と思いますですwww

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