土方先生と生意気JK (ページ3)

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「興奮するじゃないのぉお！！！」

ドーン！

「ぎゃあっ！」

目の前に置かれたプリント達を眺め途方にくれていた私に、後ろから飛びついてタックルをかましてきたのは親友の猿飛あやめ。あだ名はさっちゃん。

「さっちゃん。私を殺す気？」

「見てたわよ～！なに土方先生独り占めしてるの？イヤーン！全くいつもいつもお熱いんだから～っ！」

「はぁ…これのどこがお熱いわけ？」

鼻血を噴出させながらフンフンと興奮した勢いで詰め寄るさっちゃん。

この子はちょっと変な子なのである。

「Aばっかり、土方先生に特別扱いされててズルイ～ッ！」

「いや、目つけられてるだけだから。」

「何言ってんの。結構噂されてるのよ～？Aが土方先生のお・気・に・入・りだって！」

「はぁ？！」

なにそれ？！私、そんな噂たてられてるの？！

「どういうこと？それ。」

「どういうこともなにもないわよ～。土方先生ってちょーイケメンで、ちょー性格も良くて、生徒からも人気なのよ？」

「え？イケメン…？」

みんな、目が腐ってるのか。

しかも性格良いって…何処がですか。
ただの鬼じゃないですか。鬼でマヨラーでニコチン野郎。

「でも当の本人は全く生徒に興味ないってゆうか、ちょっとクールすぎるってゆうか～。近寄りがたいイメージあるじゃない？…Aくらいよ、あんなに先生と仲良い生徒は。」

ちょっ、

「いやいやいや！仲良くないから！どこが仲良く見えているのか心底疑問だわ！毎日暴言吐かれて、パシリ扱いされるわ、ちょっと授業サボってるだけで居残り補習させられるわ！」

全力に全力を注いで否定をする私。
あ、なんか事実なんだけど自分で言ってて悲しくなってきた。どんだけ担任に酷い仕打ちされてるんだろ、私…。

だけどさっちゃんには効果は今ひとつのようだった。

「やーん、やっぱりラブラブじゃない！土方先生はAのこと好きなのよ！キャァー！」

ワシの話を聞け。