検索窓
今日:5 hit、昨日:8 hit、合計:55,201 hit

50 偶然 ページ50

それからというものの仕事では出世した立場として気を引き締めて昇進していた。今まで以上に作業は早く丁寧にお客様はもちろん従業員にも一人一人大切にお話するよう心がけていた、が、仕事をしている時の自分とは裏腹に退勤をした瞬間、あの日蘭に言われた一言が脳裏から簡単に離れはしないのだ。最近はずっと悶々としながら帰りの電車で腰をかけると、聞き覚えのある人物に話しかけられる。

「あれ、お疲れ」

「え…ら、蘭!?」

「お、おい、声でかいよA…」

悩みの根源となる人物が私たち以外ほぼ誰もいない電車で偶然に出会い、驚きで少し大きめの声を出してしまった私に対してくすくすと笑いながら隣の空いてる席に座る。頭が真っ白になり、仕事終わりであろう彼が「疲れた〜」などと零した言葉に対しての相槌がすごく下手に返す私に対して、不思議そうな顔で見つめる蘭がいた。

「…?A、疲れてる?ごめん何か俺ばっか話してたわ」

「え!いや、そ、そんなことない!疲れてないよ!だいじょうぶ…」

「んー…、なんか不自然だな、あ、てゆうか前、ありがとう。熱のとき。」

「熱のとき…、ね!ううん、体調すぐ戻ってよかった!」

「…あ、もしかしてA__」

「…?」

なにか言いたげに私の名前を呼んだかと思うと、黙り込んだ蘭は少し俯いて数分過ぎた後には自分たちの家に近い駅に到着したので電車から降りると、後ろを歩く蘭がホームで立ち止まり振り返れば少し真面目な顔をして私と目が合う。

「あのさ」

「…なに?」

「……寝言じゃないから。あの時の…、

俺、好きだから、Aのこと」

何となく予想ができていた彼の発言は、まっすぐ私を見て話すものだから緊張が伝わる。そんな蘭に簡単に返事を返すこともできず黙って立ちすくんだ私に対して、「急いでないから、返事はいつでもいい」だなんて付け足しては駅の改札を先に通っていく蘭を追いかけた。





続編へ移行します


http://uranai.nosv.org/u.php/novel/lllsaitoul2/

だらだらと続けます、よろしくお願いします!

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←49 勘



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (75 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
160人がお気に入り
設定タグ:ナポリの男たち , npl , 実況者
関連タグ:ら運営 , wrwrd , らっだぁ , キヨ , stgr , wt
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

lllsaitoulll(プロフ) - かびさん» ありがとうございます!ペース遅めですがよけえば楽しんでいってください! (2020年6月9日 1時) (レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
かび - 楽しませて貰ってます!更新待ってまーす! (2020年6月8日 12時) (レス) id: a6577ee058 (このIDを非表示/違反報告)
lllsaitoulll(プロフ) - キアンさん» コメントありがとうございます(^O^)がんばります! (2020年6月6日 1時) (レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
キアン(プロフ) - おわ〜展開が気になります!更新頑張ってください!ヾ(≧∀≦*)ノ〃 (2020年6月5日 7時) (レス) id: dc2584af8a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:斉藤 | 作成日時:2020年6月2日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。