45 出世 ページ45
「ち、チーフ…？私がですか？」
社員を務めて数年たった職場で歳が明けた途端店長から直接話があると、いつもより少し早めに呼び出されたかと思うと、ありがたいことにまさかの昇格のお話しをいただいたのであった。
「Aちゃんのことみんなが認めてるってことだよ」なんて言って店長は優しく笑っていた。
「ありがとうございます！」なんて何度も頭を下げては自然に笑みが溢れた。今まで真面目に頑張ってきたことがこうして実績としてわかりやすく評価されること以上に嬉しいことはない。
その日いつも通りひたむきに仕事をこなした、いつもより早く仕事を終わらせて帰路についていると、目の前には見覚えのある後ろ姿が姿勢よく同じ目的地へ向かっているのを目にした。
「はーーーっちさん！」
「うわ！びっくりした…今帰り？お疲れ様、A」
ハッチさんである。
今住んでいるマンションに住んでから半年以上の月日が経って、住み始めた当初から仲良くしてくれているハッチさん達は、今も変わらず穏やかな日々を送っていた。強いて変わったことがあるといえば、最初は堅苦しく敬語だったのが少し崩れてきたくらいである。しゅうさんは変わらずみんなに敬語を使ってはいるが、それは癖で定着してしまっているらしい。
「A…、なんかいいことあった？」
「え？なんでですか？」
「ん〜わかんないけど、なんかにこにこしてる気がする。」
昇格したことを周りに伝えるか正直悩んではいた、あまり調子に乗っているとは思われたくないがハッチさんならいつものような優しさで、嫌味なく受け止めてくれるような気がした。
「…実は、少し出世しまして…！」
「出世？そっか〜！それはにこにこするわけだ、おめでとう！」
「ありがとうございます！ちょっと頑張りました！」
「ちょっとじゃないだろ、Aはいつも真面目にやってると思うよ、よく頑張りました。」
「っわ！」
想像以上の優しさで褒め讃えてくれるハッチさんは自然に私の頭に手を伸ばしては頭をわしわしと撫でたのに驚き声が出る。
「うわ！ごめん…なんか俺まで嬉しくなっちゃって…つい…」
「い、いえ！嬉しかったです…？」
嬉しかったのは確かなのだが、素直に言うのも恥ずかしい気がして疑問形の返事を返した。
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lllsaitoulll(プロフ) - かびさん» ありがとうございます！ペース遅めですがよけえば楽しんでいってください！ (2020年6月9日 1時) (
レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
かび - 楽しませて貰ってます！更新待ってまーす！ (2020年6月8日 12時) (レス) id: a6577ee058 (このIDを非表示/違反報告)
lllsaitoulll(プロフ) - キアンさん» コメントありがとうございます(^O^)がんばります！ (2020年6月6日 1時) (レス) id: 9c4d7f9ca9 (このIDを非表示/違反報告)
キアン(プロフ) - おわ〜展開が気になります！更新頑張ってください！ヾ(≧∀≦*)ﾉ〃 (2020年6月5日 7時) (レス) id: dc2584af8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斉藤 | 作成日時：2020年6月2日 1時
