エゴサ ページ8
エゴサしてもロクなこと書かれてないと分かっていてもついしてしまうのはもはや癖のようなものだった。
記号でしかなかったハングルも今や読もうとしなくても目に入れば理解してしまう。
もちろんアンチばかりじゃない。
音楽に共感してくれて今回の新曲の感想をくれる子もたくさんいて、コンセプトである衣装も可愛いと褒めてくれる子たちのほうが多い。
だけどグループ内でどうしても相対的にアンチコメントが多いのが私で、いいやアイドルでここまでアンチを集めるのも私くらいなものだろう。
どうしたって私を好きだと言ってくれるコメントよりも嫌いだと言ってくるコメントの方が突き刺さるのだ。
「オンニ、また見てるの」
「そんなの見ない方がいいって！見たってどうしようもないんだし」
「そうそう。オンニだってもうデビューの時ほど歌もダンスも下手じゃないのに、粗探しするかのように見てくるの辞めて欲しいよね」
あっという間にソアの手によってスマホが取り上げられ、ソアはスマホに目を落とす。どうやらアンチコメントを読んだらしくあからさまに顔を顰めている。
「オンニ、下手じゃないのに」
上手くもないけどね。
心の中で呟いて苦笑いする。
「そもそも今回ナウンとぶつかったのって、ナウンがポジション取りミスったからでしょ？」
「わ、バレてた？」
「分かるに決まってるでしょ。そのせいでオンニが叩かれてんだよ？」
「オンニにはもう謝ったもん！」
「そういう問題じゃないでしょ？」
「あー、こらこら。そんなんで喧嘩しないの。ほら、ソアもスマホ返して」
「……もうエゴサしない？」
「しない。だいたいそんなアンチコメ見たところで今さら傷つかないし」
「でも、」
「私は大丈夫だから。ね？」
返すように手を伸ばせば、ソアは素直にその手にスマホを置いてくれた。そのままポケットに突っ込んで立ち上がる。
「もういい時間だし、寝ない？ほら、夜更かしはお肌の天敵だって言うし」
「わ、もうこんな時間じゃん！」
「エマは先にお風呂入ってきなさい」
「えー」
「えーじゃない。このままソファで寝ちゃうでしょ、また」
「寝ないよ」
「そう言ってこの前もここで寝てたでしょ」
そう言えばエマは渋々立ち上がって「はーい、オンマ」とだるそうにお風呂に向かっていった。
最年長だし、韓国特有の「オンニ」という呼ばれ方にどうしたってこういった役回りになってしまうのだ。
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とりむねにく(プロフ) - すごくすごく好きです、陰ながら応援しています！ (2021年8月25日 0時) (
レス) id: 69a1b6ff8d (このIDを非表示/違反報告)
lu(プロフ) - ゆっこさん» コメントありがとございます！よろしければ最後までお付き合いください！ (2021年7月10日 11時) (レス) id: 02c879ed67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっこ(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございます！続き楽しみにしています！ (2021年7月8日 0時) (レス) id: 354b579e15 (このIDを非表示/違反報告)
lu(プロフ) - うみさん» コメントありがとうございます！嬉しいです、完結まで書こうと思うのでお付き合い下さい (2021年7月7日 18時) (レス) id: 02c879ed67 (このIDを非表示/違反報告)
うみ - とっても好きな雰囲気の作品に出会えました！！ありがとうございます！続き楽しみにしてます！ (2021年7月6日 12時) (レス) id: 562e9c2773 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：lu | 作成日時：2021年7月4日 3時
