ピーナツバター (ページ8)

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失恋　yuzuru.k ページ8

同期芸人×同期芸人
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2/14はバレンタインデー
女の子から男の子に告白する恋の日

ス「あの、河井さん。これ、どうぞ。」

『ん。ありがとう。』

何度も。何度も見てきた
好きな人が他の女の人に告白される所を

その都度彼は最初にお礼を告げる

ス「本気です。本気で河井さんのこと好きです。」

最初に断らないから女の子は期待する
それでもあんたは、

『ありがとう。でもごめんなぁ。
付き合われへんのよ。もっと売れたいし、
だいたい俺おっさんやで？
他の人にしとき。』って断る

はずやった

やのに

『あー。付き合うてる子おんねん。
…ごめんな。』

「…えっ」

今日は彼がいつもと違うことを言い出すから、
思わず声が漏れてもうたんやけど

でもそれは彼女も一緒のようで
隠れて見てたことはバレなかった

ス「どなたですか？？」

『一般の子やで。やからごめんな。
みんなにも言わんといてほしい。』

女の子は泣いていたけど、それでも

ス「知らなくてすみません。ゆずるさんと付き合えるなんて羨ましいです笑」

って言って笑う大人な人やった

左手に持っていた本命チョコをゴミ箱にそっと捨てた

楽屋に戻ると相方の領ちゃんと和牛の賢ちゃんがいて

領「流。チョコ渡せたん？」

「ううん。渡せへんやった。」

賢「え？…なら、チョコどうしたん。」

ずっと温めてきたゆずるへの気持ちと一緒に

「捨ててきたで」