虹 (ページ44)

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第44話ページ44

翌朝、二日酔い気味のメンバーも居ればすんなり起きるメンバーもおり、多少の後遺症を残しながら夏休みスペシャル二日目も海へ出向き雑誌撮影。
しかしただ一人、時間になっても起きない男がいる。

『ンダホー』

揺すっても叩いても起きず、挙句の果てには手が飛んでくる。
アラームも意味をなさず携帯は遠くへ放り投げられた。

ｼﾙｸ「こうなりゃ実力行使だな。ぺけ、マサイ、A、突撃だ」

ﾏｻｲ「怪我する怪我する」

ﾍﾟｹ「ダホちゃーん」

『ンダホ！朝ご飯先食べちゃうぞ！』

ﾝﾀﾞﾎ「んぇー？なにぃ？」

ﾀﾞｰﾏ「絵に描いたような食いしん坊キャラだな」

結局起きたのは一時間後で、予定時間よりは大分遅れたが撮影準備に入る。
雑誌撮影の為のスタッフ達も到着して、まだ海水浴客が居ない海へ。

『天気良いなぁー』

ｼﾙｸ「一応動画も撮ろ。マサイ、三脚ある？」

ﾏｻｲ「ほい」

ﾀﾞｰﾏ「あー！ンダホ何早速濡れてんだよ！」

ﾝﾀﾞﾎ「ちょっとよろけちゃったの！」

ギャーギャーと普段とは変わらない巫山戯あっている姿も撮ってもらったり、スタッフの横でマサイもカメラを握ったり、メンバーを撮るマサイを撮るスタッフを撮るシルクだったり、晴天の中着々と撮影は行われた。

ｼﾙｸ「よし、次は全員でだって。マサーイ！おいでー！」

ﾏｻｲ「へーい」

ﾓﾄｷ「わっ！ンダホ何やってんのー！」

ﾝﾀﾞﾎ「俺じゃないよ、今のは！」

ｼﾙｸ「もう皆濡れちまえ！」

『うわっ、お前ー！俺のお気に入りの服！』

ﾍﾟｹ「ああああ！ザカオの帽子が！」

スタッフに呼ばれて全員カメラに向き直る。
みんなで｢笑えよー｣だとか｢大人喜ばすよー｣だとか呼び掛けながら笑顔を絶やさない。
腹が痛くなるまで笑ったAは今までこれ程笑った事はあっただろうかとふと思った。
昨夜交わした盃は、シルクが恥ずかしくてカットだと言っていたが、絶対に阻止して動画に載せてやる。