虹 (ページ41)

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第41話ページ41

一回戦CブロックはマサイVSダーマ。
勝負ごとはやはりどんなものでも緊張するのかマサイはソワソワと砂を掘り始める。
一方のダーマは緊張感も無く、寝転がって日光浴を楽しんでいた。

ｻﾞｶｵ「緊張感ないな、ダーマ」

ｼﾙｸ「マサイ大丈夫？気ぃ済んだ？」

ﾏｻｲ「よっし！いける！」

ｼﾙｸ「んじゃいきます、位置について…よーい…どんっ！」

両者同時に綺麗なスタートダッシュ。
走りは若干ダーマが早く、勝者はダーマかと思われたが、マサイがゴール手前で旗へダイブした。

ﾓﾄｷ「お？お？勝者、マサイ！」

ﾏｻｲ「うぉぉおぉお！！リーチ！！」

ｼﾙｸ「足はダーマが速かったんだけどねー、惜しかったな！」

ﾀﾞｰﾏ「くっそ、リーチめ」

そして最後。
謎の緊張感と共に砂浜に寝転ぶのはAとシルク。
シルクはリーチなど関係なく突っかかって来るだろう。
元陸上部で走りは得意とは言え絶対に油断出来ない相手だ。

『砂浜走った事ねぇ』

ｼﾙｸ「っしゃ、いける」

ﾝﾀﾞﾎ「う～わ、何か見てる俺達が怖いね」

カメラマンマサイがゴール地点で準備が出来たと手を上げた。
スターター役モトキはそれに頷き旗を握り直す。

ﾓﾄｷ「それじゃあいきまーす。位置についてー！よーい…どんっ！」

音もなく瞬時に飛び起き両者同時に走り出す。
砂浜は初めてで不安だと言っていたAは久し振りに本気モードで走り、隣のシルクも横目で様子を見つつ速度は緩めない。
そしてAはお尻から、シルクは頭から旗に突っ込み砂埃が舞う。
掲げられた旗を手にしていたのはAだった。

『っしゃあぁあぁあぁ！！っぶね！！陸上部の意地！！』

ﾝﾀﾞﾎ「すげー！勝者、ちゅん！」

ﾏｻｲ「マジ速ぇ！」

ｻﾞｶｵ「凄いなちゅんー！」

ﾀﾞｰﾏ「流石だなー」

ンダホがAの元に駆け寄りハグをしてそのままクルクルと回る。
他のメンバー達も周りに集まり、あのシルクから一本取ってみせたAを凄いと讃えた。
その光景を見ながら、シルクはキュッと唇を噛み締めた。