第33話 ページ33
話は進み歌の｢虹｣について。
Aは休止という事でMV撮影の時は居なかった。
シルクやンダホの必死の頼みでも、断り続けていた。
ﾝﾀﾞﾎ「正直今でも後悔はしてるよ」
『ごめん』
ﾝﾀﾞﾎ「俺達皆でFischer'sだからさ、休止でも出て欲しかったな」
『これ誰にも話したこと無かったけど自信なかったんだよね』
ｼﾙｸ「何自信って」
『元々俺はシルクだけ知り合いでずっと後ついてただけだったからさ、丸い輪の中になんかはみ出てる存在って言うか』
ｼﾙｸ「まぁー…確かに最初のうちは見てるだけだったねちゅんは」
『見てるだけで楽しいもん』
シルクについて行けば友達が居なくても、作れなくても人は寄ってくる。
つまり少し悪く言えば、自分が独りにならない為に利用していた。
他人から｢またアイツらだよ｣と言われるような括りの中に入りたかった。
『最初だけだよ？今はそんな事思ってない』
ﾏｻｲ「俺も最初シルクは苦手だったから、今思えばほぼ毎日会ってるなんて不思議だよな」
ﾀﾞｰﾏ「本当に好みも趣味もバラバラだもんなー、俺達」
ﾝﾀﾞﾎ「お、面白い質問来てる」
ｼﾙｸ「なに？」
ﾝﾀﾞﾎ「シルク、俺、マサイ、モトキ、ぺけ、ダーマ、ザカオが｢虹｣なら、ちゅんは何？って」
『虹じゃないんだ俺』
ｼﾙｸ「んー」
仲間外れにされたと少しショックなA。
その隣で腕を組みシルクは考えた。
七色の虹と、ちゅんは何なのか。
ｼﾙｸ「太陽」
『太陽？随分なんか…でかいものに…』
ｼﾙｸ「雨とか空とかでもいいんだけどさ、ちゅんって結構裏方やってくれてて。打ち合わせとか編集もそうだし、ダホとぺけのレコーディングとか」
ﾝﾀﾞﾎ「そうだねー、考えたら結構俺達より事務所通ってるね」
ｼﾙｸ「ちゅんが作ってくれた機会って沢山あるんだよ、そのおかげで俺達ができる事もあって、虹も条件揃わなきゃ見えないじゃん」
『あ、めちゃくちゃ恥ずかしい。トイレ行ってくる』
ｼﾙｸ「待て待て。だからちゅんは空とか、太陽だな」
空、太陽、Aから見て七人が一番輝いていたから、自分も同じような輝いたものに例えられて驚いたし、とても嬉しかった。
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作者名：憐
| 作成日時：2018年3月26日 0時
