虹 (ページ24)

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第24話ページ24

会議での内容を話せば、やはり親しみある商品だからかテンションが高い。
久し振りにスポーツ動画だな、とシルクが意気込み、ンダホは野球がいいだの、マサイはバスケがいいだの、いやFischer'sと言えばアスレチックでしょ、とモトキ。
そんな話し合いを楽しげに見守るA。

ｼﾙｸ「何笑ってんだ？お前も案くれよ」

『え？俺も出るの？』

ﾓﾄｷ「いやそれ聞くの？」

ﾏｻｲ「当たり前だろ」

ｼﾙｸ「ちゅん、最近裏方ばっかでFischer'sの自覚薄れてね？」

『いや、薄れてはないけど…カメラとかあるし』

ﾏｻｲ「俺が回すじゃん、GoProもあるし」

『あ…そっか、全然考えてなかった』

ﾏｻｲ「最近のお前変くね？」

ﾏｻｲ「元々遠慮しいだけどねぇ」

最近は専らカメラ外でメンバーをどう引き立てようかと考えるばかりで、自分が動画に出る事なんて考えていなかった。

ｼﾙｸ「A」

『ん？』

ｼﾙｸ「もっと我儘言っていいんだぞ」

『急に言われると、中々思い付かねーな』

ｼﾙｸ「いや、我儘って｢アレ買ってきて～｣とかそういうのじゃねーからな？」

ﾓﾄｷ「グミ買ってきてシルク」

ﾏｻｲ「あ、俺コーラいいっすか」

ｼﾙｸ「ちげーよ！」

ﾝﾀﾞﾎ「でも本当に小腹空かない？コンビニ行こうよ」

ｼﾙｸ「お前らで行ってこい」

結局、マサイとンダホとモトキはコンビニへ出掛けた。
シルクはパソコンを立ち上げ、動画の編集作業に入るようだ。
Aは邪魔にならない様に部屋の壁際に寄り呆然と｢七人全員｣という言葉を思い出しては心の中に閉まった。