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「大橋〜、風呂、先入ってええで」
いつもは自分が先に入りたがるのに、なんて思いつつも、風呂場に向かう。服を脱いで、いざ入ろうとしたらバスタオルを持ってき忘れたことに気が付いて、部屋に戻る。
すると、嫌でも耳に入ってくる、声。一瞬で、彼女と電話しているんだな、と察した。優しい、柔らかな声。僕には決して向けられることはない、声。しばらくその場に居たけれど、このまま盗み聞きするのもどうかと思い、仕方なく風呂場に戻ってシャワーを浴びる。このやるせない、もやもやする気持ちごと、全部洗い流してくれればええのになあ、と思う
大丈夫、電話が終わった頃、何もなかったように、いつも通りの顔をして部屋に戻ればええねん
「お先に〜」
気づかれないように、今日も僕は自分の感情を殺す
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作者名：. | 作成日時：2018年7月12日 19時
