拗らせ恋。【登坂広臣】１ (ページ4)

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『それにしても、なんで私なんだろ。音楽やってる人とかじゃなくて』

番組に向かう途中、ぽつりとこぼれた独り言。

反応したのは間宮さんだった。

「そりゃあ、Aが登坂ファンだなんて周知のことじゃない。セッティングしてくれた人に感謝しなきゃ」

なるほど、それはたしかに感謝しなきゃ。

でも、それはそれで他のファンの皆さんに反感を買ってしまいそうな気がする。

...ていうか

『まって、周知？うそ、私公言してない』

「あら、公言してないの？ファンの間でライブやらの目撃情報いっぱい上がってるわよ」

まさか...と思いながらもスマホを立ち上げると、そこにはたしかに情報がちらほら。

@ usa_2nn

：神代Aちゃんって臣くんファンなの？列並んでた

@ ll_52_

：まって名古屋にAちゃんいる！！！！顔ちっさ〜でも緊張して声かけれない...

『うわ、ほんとだ...』

「変装怖いし、話しかけるなオーラ出してるからそこまで声掛けられないのよ」

ええ、話しかけるなオーラとか、私の印象最悪すぎじゃん。

...大丈夫かな、今日の収録

急に不安になってきた...