拗らせ恋。【登坂広臣】１ (ページ14)

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店長にお礼を言って颯爽と店を出た。

これで登坂さんに忘れ物を届けられたのは2回目、間接的ではあるけど。

そして気になるメモ。

" om＿＿連絡して "

雑に書かれたメールのID。

連絡しても気まづいだけだし、できればしたくないんだけど、

お礼ぐらいは、言っとかなきゃ。

『送信...っと』

めちゃめちゃな他人行儀でお礼を送信すると、すぐに既読がついた。

びっくりしてすぐにスマホを閉じたが、気になってやっぱり開いてしまう。

＂さっきはごめん＂

...なんだかこう謝られると、何とも言えない気持ちになる。

なんて返そうか迷っていると、間宮さんから着信が。

見返すと、いくつもの不在着信がきていた。

『もしもし』

「ちょっと、もしもしじゃないわよ！とりあえず繋がってよかったけど、今どこ？何かあった？」

すごく心配されてて申し訳ない気持ちになる。

『ごめんなさい、今度詳しく説明する。とりあえずタクシーで帰るから』

間宮さんが迎えに行くと言い出す前に電話を切る。

さすがにこの時間帯の迎えは罪悪感が出てくるし。

幸い明日は予定がないため、帰宅後すぐシャワーを浴びて今日のことは忘れようと決めた。