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ある時、会社についてエレベーターを待っているとエレベーターから練習生がたくさん降りてきた。
いつもなら誰も出入りしない時間だったから油断していた。
おそらく、オーディションに出る人たちかな…
その人混みの中に朝光もいた。
気になってる人ってスポットライトが当たってる?っていうぐらいすぐ気づいちゃうのってほんとだと思う。
目が合いそうになって慌ててそらした。
階段から行こう。
エレベーターに背を向けた時、
「あっA!」
えぇ…
大きな声で呼ばれた。
その声の主はパクジフンだった。
「ジフンオッパ…」
「今から練習?」
「はい。」
「俺、オーディション出るから応援してて。」
そう言うパクジフンの後ろで朝光がこっちを見ているのは気づいていた。
だからこそ、
「はい。頑張ってください。ジフンオッパ。」
わざと元気よく返事をした。
朝光、私はもう1人じゃないよ。大丈夫。
「じゃあねA。」
私の頭にポンと手を置いてジフンオッパは練習生の中に紛れていった。
朝光は…と探してみたけど、もういなかった。
よかった。
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作者名:Water | 作成日時:2023年10月8日 23時