ヒヤシンス -変わらぬ愛情- (ページ6)

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■★ ページ6

＊

『あの、もしかしてこの間…』

俺の事、覚えてくれてたんだ、嬉しいな

だけど、俺はイタズラを仕掛ける

裕｢いってぇ〜、めっちゃ痛かった｣

『えっ!? あ、本当にすみません!!』

裕｢これ、骨折れてたら訴えられちゃうよ?｣

『へ…?』

裕｢強さとか関係なく、“故意的にぶつかってきた”として慰謝料とかたくさん取られちゃうよ?｣

『え…』

裕｢だから、ちゃーんと前向いて歩こうね?じゃないと訴えられたりまた何か落とすかもしれないしね?｣

『あ、あの…?』

裕｢もし、今みたいにぶつかって訴えられそうになったら…｣

ポケットから紙とペンを出しあるものを書く

.

裕｢鈴木です、“弁護士”やってるのでいつでも連絡下さいね?｣

満面の笑みでそう言い、彼女に渡す

そして、今度は俺が彼女に背を向けた

撮影場所へと戻ると、薮くんが先にいた

薮｢昔の担任の先生にしては、若いね?｣

裕｢っ!?｣

また、目を細めて笑う薮くん

その瞳が、、、

怖い

薮｢最近、浮かない顔をしてたのはあの子のせい?｣

裕｢そういうわけじゃないけど…｣

さっきのやり取り、見られてたか…

マズイな、、、

薮｢でも、裕翔、めっちゃ変わったよ?｣

裕｢えっ?｣

フフっと怪しく笑うと

.

薮｢とても、嬉しそうだったよ｣

今更、顔がニヤケていた事に気付いた

.