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正「優しいって、いつでも誰にでも歓迎されることやないらしいで」
正門がジョッキを持ったまま壁にもたれてぼんやりと呟いた。
ちょっと目がとろんとしてる。こいつももう酔うてんのかな。
西「なにそれ。名言っぽい」
正「ホスピタリティの化身の金言やぁ」
そう言って笑って、ジョッキの残りを勢いよく飲み干した。
人が真面目に相談してんのに…とか言って、酔うてなかったらこんなんよう言わん。俺も大概酔うてるわ。
「俺のは、歓迎されない優しさやったってことか」
別に、特別優しくしてやろうと思ったわけじゃない。仲間が何かに傷つけられて震えてるからそれを止めてあげたかった。シンプルにそう思っただけで。
泣きながら逃げるように帰ってった近江に、ハンカチの一枚渡せばよかったと今更思う。
正「廉はさ、なんでそんなことしたん」
「なんで、って…泣いてたからやって。泣いてたら慰めようと思うやろ普通」
泣いてるのは、よくないから。
かわいそうだから。悲しいから。泣き止んでほしいから。
正「うん」
西「思うなぁ」
「そういうことやん」
正「やったらそれでええんちゃう。大事に思ってしたことなら、それは、それで」
大事に思ってしたことなら…
まぁ、それはそうやな。仲間やから。大事にしたかった。
結果もっと泣かせたけど。
「…泣きながら帰られても？」
西「泣きながら帰ったんや…」
正「帰りたがったんやろ、"帰してあげた"んやろ」
俺はまだ納得しきれへんけど、
そんなんは捉え方次第や、と正門はまた笑った。
西「まぁ、そうとも取れるな。気持ちが大事ってやつや」
正「そーそー」
西「うん。大事に仕方っていろいろあるで」
大吾もそういうから、それでいいってことにしよう。あかんわやっぱ俺も酔うてる。さっきまで気になってたこと考えんのもだんだん面倒になってきた。
ってかそもそもうだうだ悩むタイプちゃうし。
「じゃあ、これが、俺なりの優しさってことで」
A. …？
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れわ(プロフ) - ゆきさん» ゆきさん、お返事も更新も遅くなってしまってすみません。言葉で反応を下さって本当にありがとうございますとても嬉しいです。読み返してくれるなんて幸せです。これから最年長さんとのお話も続けられたらと思っているのでぜひ読んでいってください。本当にありがとう。 (2021年8月3日 23時) (
レス) id: bd6b5a81fd (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 凄く好きなお話で一気に最後まで読ませて頂きました、言葉使いが凄く好きで心がキュッてなったり切なくなったり幸せな時間でした特に4thの後半が凄く好きでもう一度読み返してこようと思います、素敵な作品をありがとうございます！ (2021年7月22日 23時) (レス) id: db191b2c1e (このIDを非表示/違反報告)
れわ(プロフ) - やしのみさん» やしのみさん！コメントありがとうございます。本当にうれしいです。本当に本当にうれしいです。これからも、大切に書いていこうと思えました。ことばでおくってくださって、本当にありがとうございました。よければまた読んでいってください。 (2021年5月12日 1時) (レス) id: bd6b5a81fd (このIDを非表示/違反報告)
やしのみ(プロフ) - 評価が一度しかできないのが残念なくらい、何度でも★10を押したい大好きなお話です。丁寧に大切に紡がれていくお話に心癒されています。ありがとうございます。 (2021年5月9日 15時) (レス) id: 2d633d615a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れわ | 作成日時：2021年1月8日 20時
