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「ユニーク魔法について、知ってるか？」
「うん。その人だけが使えるまほうでしょ？」
「そうだ」
そう言ってふっと息をはいたレオーネが、ベンチにもたれかかりました。
「サバンナに、あるひとつの国があった。そこに、恐ろしいユニーク魔法を使う男が居た」
「どんなまほう？」
「どんなものも、砂に変える魔法だ」
レオーネが静かに言ったその言葉に、せなかが少し冷たくなったのを感じました。
どんなものも、すなに変えてしまうまほう。
夕焼けの草原は、水が一年中不足しています。
幸いにも、わたしたち国民が生活を送ることができる量の水はありますが、ぜいたくに使うことはなかなかできません。
ですから、この国はかんそうを他の国よりもずっときらっています。
どんなものもすなに変えてしまうまほうは、そんなわたしたちにとって天敵なのです。
「怖いか？」
レオーネがわたしに聞いてきますが、強がって首を横にふりました。
「いいえ、全然こわくない。そして？続きは？」
「…その男は、その能力のせいで、恐れられて、除け者にされていた。
そいつには兄がいたが、何かあればその兄と比べられ、劣等感しか生まれない毎日。
どれだけ努力しても、その男の境遇は変わることはなかった。
努力は、生まれ持ったものには勝てない。
いくら努力しても、その男は自分のユニーク魔法や兄には絶対に勝てないままだった」
そう語るレオーネの横顔は、なんだかつらそうです。
レオーネのお友達のお話でしょうか。
「そ、その人は最後にどうなっちゃうの…？」
「さぁな。今頃どこかで昼寝でもしてるんじゃないか？」
物語なのに、結末があいまいなんて、少し変です。わたしが首をかしげていると、レオーネが言います。
「努力をしても、達成できないこともある。
人の努力を見ていない者は、軽率にそいつの努力を肯定するな。
そういう教訓だ。わかったな？」
わたしがさっきレオーネをほめたことに対しての教訓でしょうか。
でも、レオーネがすごいのは本当のことなのに。
「でも、レオーネはすごいわ。あのむずかしい本が読めるんだもの。
それに、その男の人のユニークまほうだって人の役に立つことだってあると思うわ」
わたしの言葉に、レオーネの耳が少し動きました。
「へぇ。例えばどんな？」
わたしを見てそう聞くレオーネに向かってわたしは言いました。
「えっと、えっと…キュウリをすなにできるわ！」
「………は？」
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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です！ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね！更新頑張ります！ (2020年6月16日 8時) (
レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして！このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした！これからもずっと応援しています！ (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜！とても嬉しいです！そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです！レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます！タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね！ (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2020年5月9日 23時
