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ニヤリと笑ったその人の言葉は、わたしをドキドキさせるのにはじゅうぶんでした。
「すてき！おひめさまに言うセリフみたい！」
「そうかよ」
わたしの手をはなし、目の前にひざまずいたまま、その人はもう一度
「名前は？ここで何してた？」
とわたしを目を合わせながら聞いてきました。
「名前はA。A・Aっていうの。いつもここで本を読んでるんだけれど、ねむくなっちゃって。そしたら、ここの本だなのところにしっぽが入って行くのが見えたから…その人とお話できるかな、って思ったの」
「へぇ。それは俺のことか？」
どういうことでしょう。
でも、その人のしっぽを見てみると、先ほどここの本だなの間に入って行ったしっぽと全く同じです。
わたしはとてもワクワクしました！
「そう、あなたよ！わたし、あなたとお話がしたいわ、名前を教えて！」
そう言うと、その人はなんだかいやそうな顔をしてしまいました。
名前を聞かれるのがそんなにいやだったのでしょうか。
でもどうやらそれはちがかったようで、
「俺は忙しい。また別の時にしてくれ」
と言われてしまいました。
「でも、わたしあなたからお話が聞きたいわ」
「…そもそもなんで、お前みたいな仔猫がここに居る？ここは王族以外入れないはずだ」
「あのね、わたしのお母さまがおきさきさまにお願いしてくださったの」
わたしは、お母さまはおきさきさまの『そっきん』として働いていらっしゃること、
読み書きができないこと、
でもわたしには読み書きができるようになってほしいと思っていらっしゃること、
だからお母さまがわたしがこの大きな図書室で本を読めるようにおきさきさまにたのんでくださったこと、などをその人にお話しました。
その人は、少しおどろいたような顔をしたあと、「殊勝なことだな」とわたしに言いました。
「シュショウってなぁに？」
「褒めてるんだよ」
「…ありがとう」
わたしがお礼を言うと、その人はなぜかやさしい笑みをうかべました。
「素直で礼儀正しい仔猫は嫌いじゃない。いいぜ、一緒に『おはなし』するか」
そう言って立ち上がり、わたしに手を差し出しました。
「こんなカビ臭いところじゃなく、もっと明るくて居心地のいい場所に行くぞ。ここは議論の場には向いてねぇ」
そう言いながら、いくつかの本を本だなからぬきとって、わたしの前を歩き出しました。
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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です！ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね！更新頑張ります！ (2020年6月16日 8時) (
レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして！このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした！これからもずっと応援しています！ (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜！とても嬉しいです！そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです！レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます！タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね！ (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2020年5月9日 23時
