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「で?お前は何か得たものはあったのか?」

あくび混じりに聞いてくるレオナさまの言葉に、少し思案する。


「得たもの、というか、色々と感じる部分はありました。この国は…レオナさまのことを解っていない方が多すぎる」


静かにわたしが言えば、ゆらりとレオナさまの尻尾が揺れた。

「もちろん、わたしもレオナさまを理解したなんて言えません。理解したふりなんて失礼にも程がありますから」

言葉を選びながら話すわたしに、彼は静かに耳を傾けていた。


「レオナさまに話しかけた…宰相の方でしょうか、いらっしゃいましたよね。その方があなたに『国王のご恩義に胡座をかくようなことはなさらないように』って仰っていたのを聞いて、思わず反論してしまいたくなったんです」

それに彼が少し驚いたような顔をする。


「へぇ。何て?」

「『この人は、誰かの恩義に胡座をかくようなことは絶対にしません』って。あなたは、誰かの気持ちに胡座をかくようなことは何があってもしないはずです。なんならその時点で自分の負け…くらいには考えるんじゃないですか?」

「…わかってんじゃねぇか。大正解だ」


悪い笑顔を浮かべるこの人は、聡明で強い。

誰かに凭れ掛かるのではなく、自分の力で拓ける力がある。


「わたしが、あなたの従者である限り、わたしの一番は…あなた以外の何者でもありません」

右手の薬指に嵌められたそれが、何よりも分かりやすい印だ。

従者として、主人の気持ちには応えなくてはいけない。

わたしの言葉に、満足気に笑みを深めるレオナさま。

「随分と熱烈だな?嬉しいぜ」

茶化すような言葉の裏に何があるのかはまだ紐解けないけれど、これから知っていけば良いと思えるくらいに、わたしもこの状況を楽しんでいた。

「それ、外すなよ」

わたしの右手の薬指に視線を遣りながら言った彼の言葉に、「もちろんです」と頷いた。

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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です!ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね!更新頑張ります! (2020年6月16日 8時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして!このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした!これからもずっと応援しています! (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜!とても嬉しいです!そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜! (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです!レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます!更新頑張ってください! (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます!タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね! (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:るり | 作成日時:2020年5月9日 23時

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