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着替えて、マナー違反にならない程度にメイクを済ませ、レオナさまの元へ戻る。
お部屋に入れば、彼はアクセサリーを身につけているところだった。
手元を覗けば、両手の全部の指にリングが嵌められている。
「い、良いんですか…？」
「こういう意思表示だって大事なんだよ」
両手全ての指にリングを嵌めるということは、『誰とも指輪を交換するつもりはない』つまり、誰とも交際をする気はないという意味だ。
「お嬢様方が悲しみますね」
「勝手に期待する方が悪いんだろ」
随分と辛辣な言葉だ。
それでも女性を無下に扱わないで相手に優しくするのだから、なんとも罪作りな男である。
「恨まれても知りませんよ」
女性の恨みは怖いんですから、と言えば、肩を竦めるだけにとどめるレオナさま。
そういった些細な仕草でさえ様になるような人だ。彼に焦がれる女性だって多いだろうに。もったいないなぁと勝手に思ってしまう。
「侍女のドレスは随分とシンプルだな」
わたしの頭から爪先までざっと見て、感想を言われる。
「そうですね。わたしはあくまで従者なので、お嬢様方よりも目立つわけにはいきませんし」
主人の影に徹底しなければいけない従者は着飾る必要だってない。その分楽でもあるんだけれど。
特に飾りも付いていないし、肌を見せる部分も随分と少ないシンプルで質素なドレスだ。
「ドレスコードに何か問題があれば出来る限りで対応しますが」
「いや、そうじゃねぇ」
どこか不服そうにわたしを見るレオナさまに首を傾げる。
じっとわたしと目を合わせた彼がおもむろにわたしの右手を取った。
「付けとけ」
レオナさまのその言葉と共に、彼の手によって右手の薬指にそっとリングが嵌められた。
「あ、え？」
彼の行動に、思わず素っ頓狂な声が出る。
さらに驚いたのは、嵌められたリングの質の高さ。
おそらく本物の純金が使われているであろう華奢なリング。トップには控えめのサイズだけれど、ひと目見ただけで上質なものとわかるエメラルドが嵌められていた。
皇室で伊達に働いているわけではないから、それなりに目は肥えているつもりだ。
きっとかなり高価な代物だ。50万マドルはくだらないだろう。
「なっ…こんなの受け取れませんよ！！」
慌てるわたしをよそに、レオナさまはどこ吹く風だ。
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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です！ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね！更新頑張ります！ (2020年6月16日 8時) (
レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして！このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした！これからもずっと応援しています！ (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜！とても嬉しいです！そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです！レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます！タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね！ (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2020年5月9日 23時
