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「その、本当に大丈夫でしたか？」
「何がだ」
「レオナさまのオーバーブロッドです」
ひととおりレオナさまのお話が終わり、わたしも手元の仕事が終わったため、改めて質問する。
わたし自身は魔力を持っていないからわからないけれど、ブロッドは溜めこんでしまえば魔法士の心身に悪影響があることは知識として知っている。
「だから大丈夫だって言ってるだろうが。余計な心配はするな」
心底面倒くさそうに言う彼に、わたしは肩を竦めた。
「散らばってる服、洗濯物ですよね？他にありますか？」
聞けば欠伸混じりの声で「無い」と返されたため、床に散らばっていた服を籠に入れて部屋を出る。
「…お前は、他人を傷つけた俺を咎めないんだな？」
部屋の出口で一礼しようと振り返ったとき、不意に声をかけられる。
顔を上げて声の主を見れば、レオナさまはどこか値踏みするような目線をわたしに向けていた。
まだ、わたしのことを完全に信用されているわけではないらしい。
随分と彼らしい吟味の仕方だと思いながら口を開いた。
「ええ。咎めません。そもそもわたしがレオナさまに戒めの言葉をかける権利は持ち合わせていませんし、恐らくお説教は先生方から嫌というほどされたでしょう？それに、あなたは言ったところで反省して懲りるような方じゃない」
それを聞いてレオナさまは頬杖をつく。
「あ、一応、褒めてますよ。不屈の精神の持ち主ってことです」
「物は言いようだな」
ハッとわたしの言葉を鼻で笑うレオナさま。それに構わず言葉を続ける。
「あと、これはわたしのエゴですけれど…あなたの人間らしい部分が見えて、なんだかホッとしてしまったんです」
強い魔力をもち、頭の回転だって早い。その上眉目秀麗ときた。少し捻くれた性格だって、彼の危うい魅力を引き立てるスパイスにしかなり得ない。
それほどまでに、彼は完璧だった。
そんな完璧な彼も、自身の中で消化しきれない部分があることを知って、ふと安心してしまった。
自分と彼が、近しい存在であるはずが無いのに。
「…夜、ベッドメイキングのためにまた伺いますね。失礼しました」
改めて、一礼して部屋を出る。
最後に彼の顔に浮かんだ笑みの意味は、よくわからなかった。
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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です！ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね！更新頑張ります！ (2020年6月16日 8時) (
レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして！このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした！これからもずっと応援しています！ (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜！とても嬉しいです！そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです！レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます！タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね！ (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2020年5月9日 23時
