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その日の夕方、洗濯物や諸々の仕事を片付けてレオナさまのお部屋に伺うと「グルル…」と不機嫌そうに喉を鳴らされてしまった。
「テメェ…」
「そんなに威嚇なさらないでくださいな。わたしにも侍女としての仕事があるんです」
肩を竦めながら言ってもなお威嚇をやめないレオナさまに、なんだか笑いが溢れてしまう。
「でもそう仰っていながらもチェカさまのお相手はしてさしあげるんですね。チェカさまがレオナさまに懐いてらっしゃる理由も分かる気がします」
褒めるつもりでそう言っても、眉を顰めてあまり快いお顔はされない。それでも否定しないということは、つまり、そういうことなんだろう。
この第二王子の人となりも見えてきた気がする。
なんだかんだ、優しいお方だし、面倒見もなかなか良い。
それでもあまり良い噂を聞かないのは、きっと。
(そういう人がいるから、なんだろうな)
何度も思うことだけれど、煌びやかな王宮の内情はぐちゃぐちゃで、どす黒い。それこそスラムのように。
第二王子という立場の彼を陥れようとする人間が少なからずいるのだろう。
身内で争うほど醜くて苦しい事なんてないのに。
それでも彼がここに居場所を持ち、一応は平和に過ごせているのは、レオナさまのために心を砕いてくださっているファレナさま、皇后、チェカさまのおかげでもあるだろう。でも何より上手く立ち回っているレオナさまご本人の行動の成果でもある。
やっぱり、レオナさまはわたし達が思っている以上に賢い。
政治に関われば、きっと今以上に………とまで考えて、それを振り払う。
いくら知識を詰め込んだと言っても、わたしは所詮ただの侍女だ。
政治に踏み込んだら、あくまで『自分のため』に政治を行なっている貴族や宰相に、文字通りわたしの居場所は奪われるだろう。彼らは首を突っ込んでくる仔猫をなによりも嫌う。
重い考えを振り切るように明るい声を出してレオナさまに話しかけた。
「そういえば、異世界からいらっしゃった、魔力を持たれていない生徒さんのお話ですけど」
僅かに首を傾げて続きを促すようなそぶりを見せるレオナさま。
「その方のお話、もっと詳しく聞かせていただけませんか？」
そう告げれば、心底不機嫌、とでも言いたげな表情をされてしまった。
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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です！ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね！更新頑張ります！ (2020年6月16日 8時) (
レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして！このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした！これからもずっと応援しています！ (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜！とても嬉しいです！そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです！レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます！タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね！ (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2020年5月9日 23時
