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小さくため息を吐きながら言う。
「昨日も申し上げましたけど、わたし本当にそういうの興味ないんです」
そうやって否定してもなお、まだどこか疑わしい目を向けられている。大変不本意だ。
「まあ、そうやって疑うお気持ちもわかりますけど。でも例え、わたしにそういう欲があってあなたのご機嫌取りをしたとしても、あなたがそれに応じるとは思えません」
また少し、耳が動いた。
「わたし、まだあなたの人となりを知りません。第二王子、ではなく『レオナ・キングスカラー』としてのあなたです。そんな相手に対してただ褒め言葉を言ったりしても、意味なんてありませんから」
それだけ言って彼を見上げた。
少し面食らったような顔をした彼が、ふと口角を上げる。
「随分と生意気になったなぁ？A・A」
その言葉に背中がひんやりとする。
さすがに言いすぎた？！
でも、本当に思ってることを言っただけだし。それともほんとにご機嫌取りされたかったの？いや、この人に限ってそんなこと…
余裕のない考えがぐるぐると頭を回る。
だって、この人の機嫌を損ねたらわたしの明日の生活は保証されない。
これは…本気でご機嫌取りしなきゃダメ？
そう思って口を開きかけた。
「あのっ、？！」
突然、頭の上に手を置かれる。そのまま少し雑に耳の周りを撫でられて、思わず目を細めた。
「いい、謝るな」
頭上から機嫌の良さげな声が降ってくる。
そのまま撫でられるものだから、思わず鳴ってしまいそうな喉を頑張って抑える。
「あの、やめてください…わたしも子供じゃないです…」
「あ？15だろ？俺にとってはまだガキだ」
「世間的にはもう子供じゃないです」
王子の手を振り払うことなんて出来ないし、されるがままになるしかない。それでも彼の手を制するようにピクピクと耳を動かすと、ようやく手を離された。
「お前、宰相の地位には全く興味は無いんだな？」
少し屈んでわたしと目を合わせながらレオナさまが訊いてくる。
「…正直、微塵も興味はないです」
その言葉に、ハッとレオナさまが笑う。
薄くて形の良い唇から覗いた白い牙に、思わず目を奪われた。
「そこまでの知識がありながら勿体ねぇな…だが丁度良い」
緑の目が、楽しげに細められる。
「お前は、これから俺に仕えろ。これは命令だ。いいな？」
その瞳に逆らう術を、わたしは知らない。
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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です！ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね！更新頑張ります！ (2020年6月16日 8時) (
レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして！このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした！これからもずっと応援しています！ (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜！とても嬉しいです！そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです！レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます！タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね！ (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2020年5月9日 23時
