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「お前なら、そこらの宰相も凌ぐ才女になれるだろうな」
そう言いながら、レオーネは一冊の本を差し出してきました。
さっき、図書室から持ち出してきた本です。
「これは？」
「解析学の勉強を始めるなら、まずこれを読むと良い。基礎が理解できていないと、先に進めないような学問だからな」
パラパラとページをめくってみます。少し難しそうですが、なんとか読めそうです。
「ありがとう…！」
うれしくなって、本をだきしめながらレオーネにお礼を言えば、また、頭の上に手を置かれます。
この国の男の人たちは、みんな女の人にやさしいけれど、レオーネはなんだか特別、やさしい気がします。わたしのことを『子ネコ』とは呼ぶけれど、こどもあつかいしないところとか。
「わたし、夕方には図書室に帰らなきゃ」
「ならそろそろ戻るか」
しばらく温室でレオーネといっしょにすごしたあと、わたしは図書室へもどらないといけないことを思い出してレオーネに声をかけました。
来た時と同じように、わたしの前を歩いて、階段を歩くときは手を引いてくれます。
「レオーネ、王子さまみたい」
思わず思ったことを口に出せば、くつくつと面白そうに笑うレオーネ。
「俺が王子サマ？Aは随分とお目が高いとみえる」
「ほめてるの？」
「ああ、もちろんだ」
と、レオーネが言ったところで、図書室の前に着きます。
「ねぇ、またお話できる？」
レオーネとまた話がしたくて、レオーネの服をつかんで聞くと、
「……俺の気が向いたらな」
と、返されます。
「じゃあな、仔猫チャン」
そう言ってわたしの頭をやさしくなで、わたしにせなかを向けたレオーネ。
また、むねのあたりがなんだかムズムズして、落ち着かなくなりました。
そのあと、お母さまが図書室にむかえに来てくださるまで、わたしはレオーネのことをずっと考えていました。
次の日も、その次の日も、わたしは図書室にいましたが、レオーネが来ることはありませんでした。
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るり(プロフ) - ネイビーさん» はじめまして〜こちらこそそんなに褒めていただけて光栄です！ありがとうございます^ ^ネイビーさんをギュンギュン(笑)させられるようにわたしも頑張りますね！更新頑張ります！ (2020年6月16日 8時) (
レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
ネイビー - はじめまして！このような素晴らしい作品を書いて下さり、誠にありがとうございます。もう、もう、レオナさんかっこ良すぎて、キュンキュン通り越してギュンギュンでした！これからもずっと応援しています！ (2020年6月16日 1時) (レス) id: a7f9a787f1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 誓雨さん» 誓雨さんありがとうございます〜！とても嬉しいです！そろそろ続編に移ろうかと考えているのでそちらでもよろしくお願いします。頑張りますね〜！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
誓雨(プロフ) - この小説ほんと好きです！レオナさんもカッコいいし夢主ちゃんも可愛いし……いつもキュンキュンしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月15日 19時) (レス) id: fc504e5c9b (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - Aさん» ほ、ほんとだ…わざわざご指摘ありがとうございます！タイトル書き間違えてました…お手数かけてすみません…。頑張りますね！ (2020年6月14日 23時) (レス) id: c451112bd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るり | 作成日時：2020年5月9日 23時
