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1月の下旬に遡る話。

いつも通りリビングで作業をしているとインターホンが鳴った。メンバーそれぞれ持っている合鍵を手慣れた様子で開けた後、ようやくインターホンを鳴らした正体が現れた。



「 うぃーす、……寒っ、暖房付けろよ 」

「 別にこたつでいいじゃん、入っていいよ? 」



……配信中の下ネタに口の治安が悪いが、意外と律儀な所もある。インターホン鳴らさなくて良いよ、と言ったのに事前に連絡入れるなりしてから来た時はびっくりした。溜め息を吐いてこたつに入ると、パソコンを出してある録音データを見せた。

「 どしたの? 」と首を傾げると「 取り敢えず聴いて 」と促され、ミックスか編集の依頼かと察して右向きの三角マークをクリックする。


バルーンが手掛けれる" 雨とペトラ "という曲だ。前から好きって言ってたなぁ、と懐かしい気分になると同時に世界観に引き込まれる。

ひまちの特徴的な歌い方と発音、低くて安定した声。声真似をしている活動者さん特有と言っては失礼かもしれないが、表現力と地声が何と無くわたしは好きだ。

友達の声が好き、という事はわたしにとって珍しくない。声にこだわらず、話し方とか仕草とか。そういう部分に惹かれるのかわたしは友達という人自体が好きなのかもしれない。それはシクフォニメンバー、VOISINGメンバーにも同様で。


期待しない、なんて言っていたのは嘘だったのかな。そう何処ぞのポジティブメンヘラリーダーみたいな感想を一言心中で呟いた。



そういえばわたしも期待なんてしない人間であった事を思い出す。記憶とは直線に見えて点と点の集まりなんだなぁ、と思いつつもシクフォニメンバーに放った言葉を思い出した。


「 ……でも。活動に対して中途半端ならわたし、期待出来ないよ 」

「 いきなり東京ドームに行きたいとか、まだいれいすさん達だって武道館行けてすらないのに、わたしたちがそんな目標掲げて良いのかなって。何十、何百だってある歌い手グループの中でわたしたちシクフォニが成功出来るのかな……って。 」




みこちゃんは正しかった。大きな目標を掲げて、ひたむきに努力し続けるシクフォニをリスナーさんは望んでいたのかもしれない。

初ライブで東京ガーデンシアターに立とうとしている事なんて、予想も出来なかったかもしれない。






この後に別の話があっても絶対に続きはあります。多分。





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緑斗-りと-(プロフ) - 雨萩さくりさん» わわ、ありがと〜。動画ネタ関係ネタもこだわってるけど、これから厚い友情物語も書いていく予定なのでお時間ある時にちょびちょび確認したり感想くれると嬉しいな〜! (1月2日 19時) (レス) @page10 id: 69904a6c11 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - イベントに参加してくれてありがとう!シクフォニの公式動画を見てれば分かるストーリーで、凄く面白かった✨マイペースに更新頑張ってね! (1月2日 19時) (レス) @page10 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緑斗-りと- | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Syuto/  
作成日時:2023年12月31日 22時

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