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「 俺がさ、この前配信で話したの覚えてる?……特にみこと 」

「 うぇ、俺ぇ……!?お、覚えとるよ 」


本当に覚えてたらごめん。


Aに仕掛けるドッキリは半年ぐらい前に配信で話したドッキリだ。普通にゲームをしてて、誰か余って暇を持て余した奴が寝て……そこから俺たちの仕事(ジョブ)が始まる。

電気を消して、もう誰も居ないんじゃないかってぐらい部屋を綺麗にして、おまけにテレビには砂嵐を流す。特にホラーゲームかよって程暗い深夜帯の今ならうってつけだ。

インターホンを鳴らして、痺れを切らした標的は画面を覗き込む。誰も居ない事を確認して、外に出ていく事を俺らが見た瞬間非常階段を駆け上がって部屋に戻る─────。



「 後でAに言われるよ?「性格悪ッ」って 」

「 俺元々性格悪いからなぁ 」


こさめが少し困惑したような、でも楽しんでいるような顔をする。性格が悪い。事実だ、それは。多分俺も悪魔の表情をしている。角が生えていて、尻尾なんかが飛び出しているのではないか。



「 まあいるまちゃんのせいにすれば……ね? 」

「 すっちーお前も道連れだ 」




...
..
.




A Side .


ピンポーン、インターホンが鳴る。
きっと誰かが出るだろう。そう思ってわたしは無視をした。

またインターホンが鳴った。三度目の音。
もう皆寝たのかな、痺れを切らしたわたしは、眠い目を開けて立ち上がった。


「 ……誰か居ます? 」

そう言っても、誰も返事をしない。それ処か、インターホンの液晶には寝起きのわたしが反射しているだけで、誰も居なかった。仕方無く、部屋に戻る事にする。



ザーザーと砂嵐が流れるテレビの画面に違和感を感じて、ふと辺りを見渡す。床に置かれたポテトチップスの袋も、テーブルに置かれたコップやペットボトルも、此処にあったものが無い。

人気が無い部屋、甲高い声も落ち着いたトーンの声も、低い声も何も聴こえない。

何を思ったのかわたしは扉を開けて出ていってしまった。寒い、上着を羽織ってくるのを忘れた。まあいいや、誰か居るのか、何があったのか。それが知りたい。


そんな事しても、誰も居ない事にようやく気付いたわたしは残念な気持ちと何も無くて良かったという気持ち二つを含めた溜め息を吐く。再びドアを開けて、部屋に戻った。



「 おかえり、お前どした? 」

「 ……いっ、いや。なんでも。コンビニ行ってただけ──── 」





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緑斗-りと-(プロフ) - 雨萩さくりさん» わわ、ありがと〜。動画ネタ関係ネタもこだわってるけど、これから厚い友情物語も書いていく予定なのでお時間ある時にちょびちょび確認したり感想くれると嬉しいな〜! (1月2日 19時) (レス) @page10 id: 69904a6c11 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - イベントに参加してくれてありがとう!シクフォニの公式動画を見てれば分かるストーリーで、凄く面白かった✨マイペースに更新頑張ってね! (1月2日 19時) (レス) @page10 id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緑斗-りと- | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Syuto/  
作成日時:2023年12月31日 22時

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