転校生は婚約者でした 【桃】

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『暇だなー。』










誰もいない校舎裏でお昼に食べた購買のパンのからたちをまとめる。





ここんとこずっとぼっち飯。





バスケ部エースのるいは大会が近いから、とゼリー片手に昼練に行ってしまった。





まだ30分あるというのに何もすることないなんてもったいなすぎる。





ふと、保健室が目に入った。





中ではベットについたカーテンが揺れているのが見える。





あれから桃澤くんとは話していない。





もちろん保健室にも極力行かないようにしている。





もう関わることなんて殆ど無いだろうし、短い期間の出来事なんて早く忘れ去りたいけど





至るところで女子たちが桃澤くんの噂をしていて気になってしまう。





噂の内容は五十嵐先生との関係とかファンクラブができたとかそういうものばかり。





何がホントでウソかもわからないくらい大量の噂が飛び交っている。










『さすが学校の王子様。』










少し皮肉っぽく呟いてみる。










素は悪魔なのに。










私はなにかにイライラしてしまっていた。










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