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子供は海へ舟は水ーその13 ページ7





四等分したことによって量の少なくなったスイーツを、しょぼくれたままちまちまと食べている丸井先輩を横目にケーキを口に入れる。

思ったより甘さが控えめなクリームが口の中で解けて、ああやっぱり甘いものはいいなぁと満足げに息をひとつはいた。


「うう…足りねーよこんな量じゃ…」


「なんでですか…先輩の胃袋ってどんな構造してんだ……」


大事に食べても減っていく皿に、丸井先輩が絶望の声をあげる。


この人も懲りないよなぁ。前に弁当作ったけど、よくあの時はあの量で我慢出来たよな…

こんな項垂れる姿を学校のファンが見たら泣くだろうな、と思いつつ俺のさらにあった最後の一個のケーキをひょいと丸井先輩の皿へと置いた。


「それで最後ですからね。」


「A……!!!」


もはや目をうるませながら皿を高々とあげる丸井先輩。

朝三暮四とはよく言ったものだ。
スイーツを盗ったのは俺なのに目先のご褒美に目を輝かせるその姿にもう笑うしかない。

もぐもぐとケーキを頬張るその姿を俺は呆れながらも微笑ましく見ていた。


「本気に好きですよねぇ甘いものが。」


「まぁな!!スイーツはいいぜ、食べても幸せな気分になれるし作っても楽しい。」


へぇ。
俺は丸井先輩の意外な言葉に目をぱちくりさせた。


「作れるんですか?スイーツ。」


「あ?なんだ、言ってなかったっけ。割と得意だぜぃ!ほらよ。」


丸井先輩が見せてくれた携帯の画面には、形のいいマカロンの詰め合わせ。
は?これ先輩が作ったの!?
あまりのクオリティの高さに、一緒に携帯をのぞき込んだ二人と目を見合わせる。


「えっっっめっちゃすごくないですか!?マカロンってうまく作るの難しいって聞きますけど!?」


「う、売り物級じゃねーかこれ……」


「まじまじ、丸井くんスッゲーー!」


「へっへーん。どうよ!」


俺もクッキーぐらいなら作ったことあるけど、ご飯作る方が身の為になると思うと凝ったものは作れないかなぁ。
ほーと感心した声を上げていると、Aは?と丸井先輩が俺の顔をのぞき込んだ。


「お前もこんくらい作れんじゃねぇの?料理上手いんだからさ。」


「こんくらいってこれ職人レベルじゃないですか……
まぁ、俺はご飯作るばっかなんでこんな凝ったお菓子作ったことないですね。」


ちょっとやってみたいけど。
俺がそう呟くと、何かを閃いたような丸井先輩が目を輝かせた。

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木こりのコロポ(プロフ) - 第一部隊さん» コメントありがとうございます!本当に合宿編は終盤です…最後まで楽しんで貰えたらなによりです! (2019年1月17日 22時) (レス) id: 2e6823aea8 (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - ルドルフ可愛い...合宿が終わるの寂しいですね。更新頑張って下さい! (2019年1月12日 1時) (レス) id: 8a79432f79 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 第一部隊さん» 久々の更新にも関わらず、コメントありがとうございます…!長い間ご迷惑をお掛けしましたが、今日から少しずつ更新できればと思います…! (2019年1月7日 23時) (レス) id: 2e6823aea8 (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - 久しぶりの更新!いつも更新楽しみにしています!これからも頑張って下さい! (2019年1月7日 19時) (レス) id: 8a79432f79 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - キャラメルさん» お返事が遅れてしまいすみません!コメントありがとうございます!そう言っていただけると書きがいがあります…!これからもよろしくお願いします! (2018年10月8日 17時) (レス) id: 2e6823aea8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木こりのコロポ | 作成日時:2018年6月11日 21時

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