王神相搏つーその24 ページ49
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「ただいま、A」
部長ににっこり笑顔で言われても、何て返せばいいか分からずに固まった。
なんで。なんで手を抜いたりなんか。
そろそろ俺は立海に必要ないとかそういう…？？
そんな考えが頭をよぎって、涙が滲み口から出たのは一言、
「なんで、」
だけだった。
そんな俺の様子に気付いた部長が慌ててこちらへ駆け寄る。
「え、え、どうしたの、」
「だって…なんで、なんでわざと…」
「あ、ちゃんと理由は話すから！ほら、落ち着いて、ね？」
背中を規則的に叩かれ、ほっとひと息ついた。
よかった、そうだよな、部長の事だ。わざと負けたのだって理由があるはず。
「A？」
「っ、あー…すみません、びっくりしちゃって…」
「だからって泣くことないじゃないか！びっくりしたのはこっちだよ！」
「だって、だって俺…部長が負けるなんてありえないって思ってて…俺のせいなのかなとか思って…」
「っ、Aー…！！」
部長に抱きしめられて頭をしこたま撫でられる。あ、部長っていい匂いがする。
「あーヤダヤダ、やっぱり渡したくない！」
「諦めろ精市。お前が決めたことだろう。」
「そーだよ、俺たちだって反対しただろぃ…」
…ん？丸井先輩の言い方からするに、先輩達でこの勝負について何か決めたってことか？
「結局、なんで部長はわざと負けたりしたんですか？」
「あのね…跡部とAが普通にお話出来るようになってるみたいだったから、二人が仲良くする場を作ってあげてもいいんじゃないかなっ…て思ったんだよ…」
なるほど、つまり俺に気を使ってわざわざ賭けの「三日間氷帝の補佐」をさせようとしてたってことか。
「なんか、ありがとうございます…？」
「跡部の為なんかじゃない…これはAの為…Aの為……あーでもやっぱり渡したくない！」
「お上際がわるいのぅ、今日の幸村は。」
俺を食わんとする勢いで俺の肩に顔を埋める部長を見て仁王先輩がケラケラと笑った。
「ぶ、部長…俺の為に負けてくれたことは本当に感謝してますから…氷帝で三日間頑張ってきますから…そろそろ離れてください…」
「うー……」
声をかけても顔を上げてくれない部長。
そろそろ夕飯の時間なのに、と持った俺はそのまま部長を連れて立ち上がった。
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木こりのコロポ(プロフ) - 日吉和菓子2円さん» コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年4月30日 0時) (
レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - ルドルフ組が可愛かったです！ (2018年4月29日 22時) (レス) id: 9521c565b3 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 第一部隊さん» コメントありがとうございます！ルドルフの中だと淳が好きなので、かなり淳との会話が多くなってしまったかなと思います…！お気に召して貰えたならなによりです！ (2018年4月29日 19時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - ルドルフかわいかったです！家族設定面白い！ありがとうございました！ (2018年4月29日 18時) (レス) id: 91bd124fa4 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 暁月さん» ご指摘ありがとうございます！訂正しました！ (2018年4月29日 13時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木こりのコロポ | 作成日時：2018年4月14日 8時
