窮鼠なれど王を噛めーその18 ページ12
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杏ちゃんと二人で医療テントに行ったら、手当係の観月さんにぎょっとされた。
平然と「打っちゃったので氷くださーい」と言った杏ちゃんとは裏腹に俺は「俺がやったんじゃないですから！！」と三回くらい観月さんに言っておいた。
本当に大したことなかったのか、コートにつく頃にはほっぺの赤みはほぼ分からなくなっていた。
「あ！！！！Aきた！！！せんぱい！！せんぱーい！！！」
コートに入った途端赤也先輩が騒ぎ出し、その声に先輩達が練習を放り出してこちらに走ってくる。いや、別に全員来なくてもいいです…
「もう、Aったら急に走り出して！心配で皆練習に身が入らなかったよ」
少し息を切らしながら駆け寄ってきた幸村部長が俺を腕の中に閉じ込めて「よかったー生きてる」なんて言ってる。
「で、何か証拠は掴めたのかい？」
「うーん、掴めたのはいいけど…証拠にするには不十分で…」
「私達、そこで立海の皆さんも力を借りに来たんです！」
そう言った杏ちゃんが、部長に携帯の画面を見せる。何かが書いてあるのだろうそれを見て、部長の顔がみるみる明るくなっていく。
「へぇ！面白そうじゃないか！そういう事だったら橘さん、協力するよ！」
「ありがとうございます！夕食まで時間がないので、もう始めたいんですけど…」
杏ちゃんが申し訳なさそうにそう言えば、部長は大丈夫！と言って仁王先輩を呼んだ。
ちなみに作戦は俺に教えられてなくて、これから何が始まるのかよく分かってない。
「じゃ、俺たちちょっと行ってくるから！」
「え、杏ちゃん俺は…」
「A君にはちょっと言えない相談なの！だからここに残ってて！」
そう言うと俺と同じく状況が飲み込めていない仁王先輩を連れて、三人は行ってしまった。
置いていかれた俺と一緒にぽかーん、な丸井先輩が呆れた顔で俺を小突く。
「オイA、どうするんだよぃ…？」
「ど、どうするもなにも…練習終わるまでには戻ってくるんじゃないでしょうか…？」
携帯が震える。開いてみれば杏ちゃんから
((A君がとったメモ送って！))
というLINEが。
俺はメモをコピーして杏ちゃんのLINEへ移しつつ、先輩達の方へ向き直る。
「とにかく、あっちは大丈夫そうなので練習に戻りましょうか…」
俺の言葉に先輩達は頷いて、俺もコートへと入ることにした。
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木こりのコロポ(プロフ) - 日吉和菓子2円さん» コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2018年4月30日 0時) (
レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - ルドルフ組が可愛かったです！ (2018年4月29日 22時) (レス) id: 9521c565b3 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 第一部隊さん» コメントありがとうございます！ルドルフの中だと淳が好きなので、かなり淳との会話が多くなってしまったかなと思います…！お気に召して貰えたならなによりです！ (2018年4月29日 19時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - ルドルフかわいかったです！家族設定面白い！ありがとうございました！ (2018年4月29日 18時) (レス) id: 91bd124fa4 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 暁月さん» ご指摘ありがとうございます！訂正しました！ (2018年4月29日 13時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木こりのコロポ | 作成日時：2018年4月14日 8時
