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王神相搏つーその4 ページ29





朝から唐揚げ山盛りの向日さんのお皿は見なかったことにして、俺は手を合わせた。


「いただきまーす。」


「ます!!」


「岳人、いただきますくらいちゃんと言いや……あ、それよりAちゃん」


目を細めた忍足さんに、なんですか?と箸を止める。


「……なんで跡部のこと様付けで呼んどんねん?」


「………え、えっとー…それは、」


「俺様とAが兄弟だからだ!」


「「は!?!?!?」」


ああ…普通に言ってしまわれるんですね…


なぜかドヤ顔で声高らかに宣言した跡部様に、同じテーブルの皆がイスを鳴らして叫んだ。
イスからほぼ立ち上がった状態で、向日さんが俺と跡部様を交互に見ながら口を開く。


「本当かそれ!?お、おい、でも今日まで仲良くしてるところなんて見た事ねーぞ!?」


「色々ありまして……」


はははと笑って濁すと、向かい側に座っていた鳳さんも俺の方を見る。


「百歩譲って兄弟っていうことを認めたとしても、やっぱり様付けって言うのはなんか変な気がするけど…」


「色々ありまして…」


「色々あり過ぎだろお前。」


また笑って濁すと、今度は日吉さんに突っ込まれた。うう、でも本当に色々あるんで…

収集のつかないテーブルで皆の騒ぐ声を聞きつつ跡部様の方を見ると。


「……確かに鳳の言う通りだな。」


「え、」


何かに納得した様子で手を顎に当てていた。
それからこちらを見てニヤリと笑って俺の名前を呼んだ。


「おい、A」


「な、なんでしょうか…?」


「俺様の事を兄と呼んでみろ。」


む、無茶振り…!!いや、確かにおかしくはないけれど相手は跡部様である。恐れ多さがゲージMAX過ぎて、心の準備が整っていない。
しかし俺が心の準備が…ともごもご呟いていても、跡部様はキラキラした目で早く、と催促している。
観念した俺は、小さな声で呼んでみた。


「………お、お兄様…」


「なんだその改まった言い方は。やり直しだ。」


「え、ええ…」


勇気を出して言ってみたのにことごとく跳ね返されてしまった。
もっとラフな言い方をしろと…!?俺はうーんと唸ってから、もうひとつの呼び方を考えた。


「お………お兄ちゃ、ん…?」




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木こりのコロポ(プロフ) - 日吉和菓子2円さん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2018年4月30日 0時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - ルドルフ組が可愛かったです! (2018年4月29日 22時) (レス) id: 9521c565b3 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 第一部隊さん» コメントありがとうございます!ルドルフの中だと淳が好きなので、かなり淳との会話が多くなってしまったかなと思います…!お気に召して貰えたならなによりです! (2018年4月29日 19時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - ルドルフかわいかったです!家族設定面白い!ありがとうございました! (2018年4月29日 18時) (レス) id: 91bd124fa4 (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - 暁月さん» ご指摘ありがとうございます!訂正しました! (2018年4月29日 13時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木こりのコロポ | 作成日時:2018年4月14日 8時

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