世話焼きも手を焼くーその26 ページ34
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「ホンマかいな…でも俺は男でも全然大丈夫やでAちゃん!」
そう言って忍足さんが俺の手を取ったので、そういえば剣太郎も同じこと言ってたなーと思った。
「ありがとうございます、六角の剣太郎も同じこと言ってたので、実は気が合うんじゃないでしょうか!」
「Aちゃん…!!」
「くっ…鳳……コイツの断り方、スタイリッシュ過ぎだろ…!!」
「日吉の笑いを堪える顔って珍しいね!楽しそうでよかったよ!」
そんな会話を聞きながら、さすがに向日さんの食べる量は少ないだろうとお皿を見たら驚愕の唐揚げ大盛りにご飯二杯と納豆だった。
取り敢えず栄養が偏りますよと言ってサラダを分けた。
ついでに天海さんの事も聞いてみたけど、皆反応はイマイチだった。
まず正規のマネージャーでは無いためこの合宿で初めて顔を知ったと氷帝の皆が言うのだから、ますます正体が分からない。
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(結局、事件についてはなんも分からないままか…)
マネージャーのミーティングも終わって、今はレギュラーの皆がお風呂の準備をしている時間だろうか。俺は部屋に戻るために廊下を歩きながら天海さんのことを考えた。
明日の俺の担当は青学と比嘉で、誰とも被ってない日。
昼の話し合いで、天海さんには誰とも被らない所は任せられないと観月さんが厳しい顔で言ったのを覚えている。
誰に聞いても天海さんと話をしたと言うばかり。ってか、その状況を今日はたくさん見たからな…
あの時、天海さんに笑いながら手を握られて俺は混乱した。朋ちゃんの怒った顔と桜乃ちゃんの泣き顔と、天海さんの笑顔はミスマッチだった。
(男にはいい顔するタイプかな…)
そうなれば、敵視されなければボロを出さないだろう。明日からは冷たく当たるべきか。でもな…
(そもそも、本当に天海さんがサボったとは分からないし。挨拶に行ってたら話が盛り上がったとかもありえ、)
俺はピタリと立ち止まった。
仁王先輩の声だ。誰かと話してる…?
俺は良くないと思いつつ、耳栓を片方外す。
この声、天海さんだ。
なんか戸惑う。最初の仁王先輩の印象があってか、俺の中では仁王先輩は割と人見知りなんじゃないかと思ってるから。
だから、先輩達以外と仲良くしているところに違和感を感じる?
そうじゃない気がする。
(俺は、先輩が天海さんと話してるのが気に食わない。)
そっちの方が、しっくりくる。
俺は、耳栓を強く握った。
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木こりのコロポ(プロフ) - 日吉和菓子2円さん» おかえりなさい!今夜はいっぱい更新するつもりなので、是非旅行疲れの一服にでもどうぞ! (2018年4月13日 21時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - 修学旅行から無事帰れました!沢山更新ありがとうございます! (2018年4月13日 21時) (レス) id: 1e0ae13ebb (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - ●RECさん» にふぇーどー!そうです新学期です…!忙しくなると更新速度が落ちるかも知れません、申し訳ない…! (2018年4月11日 7時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
●REC(プロフ) - 比嘉中でーじさいこうさぁー 新学期?新生活?頑張ってくださいね! (2018年4月11日 0時) (レス) id: df969a8ec2 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - ありがとうございます! 楽しみにしています! (2018年4月10日 13時) (レス) id: 4bd1cfe4c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木こりのコロポ | 作成日時:2018年4月6日 21時