世話焼きも手を焼くーその8 ページ16
ー
「…なんでいるんですか、」
「なんでって、そりゃAちゃんが試合するって聞いたら見に来るじゃろ。」
なぜか俺が試合をすると聞いて集まってきたのは仁王先輩と丸井先輩と赤也先輩。
幸村部長は審判をしてくれて、柳先輩も当然という顔をしてベンチに座る。
俺は向こうのコートで屈伸してる越前君を見る。
「柳先輩…あの子のデータあります?」
「ふむ。生憎青学には知り合いがいてな。青学のデータはよく揃っているぞ。
越前リョーマか…身長は151、視力は左右1.5。…左利きと書いてあるが、ここは気をつけた方がいいな。青学に入る前は海外でその実力を磨いていたそうだ。動体視力、基礎能力、テニスセンス等どれをとっても申し分ない。
…ああ、それを表す丁度いいデータがあるぞ。」
そういうと柳先輩はぴっと指を立てた。
「越前リョーマはレギュラー争奪戦で、レギュラーの二年と元レギュラーの三年を破っている。ちなみに後者は俺の友人だ。」
「…そのデータは今から試合する俺に「死ぬがよい!」と言っているんですかね…」
「ははは、なんだその弦一郎の様な喋り方は。ははは。」
「柳先輩の子気味いい笑い方がこんなに癪に触ったのは初めてです…」
「ねぇ、何やってんの?俺もう始めたいんだけど。」
向こうで越前君はもうラケットを肩に構えてコートに入ってた。それをちらりと見て柳先輩は言葉を続ける。
「まぁ、欠点があるとしたらその生意気さだな。」
「それはもうひしひしと感じてますけど…」
「…奴は自分のプレーと能力に、絶対的な自信がある様だ。精市の呪いにかかりやすいタイプか。」
「あー、自信があるからこそ打ち返される事が信じられなくなって深みにハマっちゃうってことですね…」
「そうだな。…A、この試合の作戦については一つ俺に任せてみないか?」
「へ?」
そう言うと柳先輩は伏し目を少しだけ開けてちょいちょいと俺を近くに呼ぶ。
それからにやりと笑って、俺に耳打ちする格好をとった。
「俺にいい考えがある。」
ー
146人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「テニスの王子様」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
木こりのコロポ(プロフ) - 日吉和菓子2円さん» おかえりなさい!今夜はいっぱい更新するつもりなので、是非旅行疲れの一服にでもどうぞ! (2018年4月13日 21時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - 修学旅行から無事帰れました!沢山更新ありがとうございます! (2018年4月13日 21時) (レス) id: 1e0ae13ebb (このIDを非表示/違反報告)
木こりのコロポ(プロフ) - ●RECさん» にふぇーどー!そうです新学期です…!忙しくなると更新速度が落ちるかも知れません、申し訳ない…! (2018年4月11日 7時) (レス) id: 43368e3037 (このIDを非表示/違反報告)
●REC(プロフ) - 比嘉中でーじさいこうさぁー 新学期?新生活?頑張ってくださいね! (2018年4月11日 0時) (レス) id: df969a8ec2 (このIDを非表示/違反報告)
日吉和菓子2円 - ありがとうございます! 楽しみにしています! (2018年4月10日 13時) (レス) id: 4bd1cfe4c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:木こりのコロポ | 作成日時:2018年4月6日 21時