Thirteenth game〔DON'T LOSE YOURSELF〕 ページ25
「これ···」
彼の開かれた手にあるのは金属製のブレスレット。
「妹のだ。妹の名前が···」
「···確かかい?」
落ち着いて問い返すカイコクの姿が切羽詰まったザクロの瞳に写る。
「わからない。これ、霧ヶ野も同じものを······」
「は? どういうことでェ?」
眉をひそめるカイコクに、ザクロはだんだん早口になっていく。
「親戚の名前が入っていると······あいつはそう言ってたんだ。
そしてその親戚のものだろうと······。だから名前が、名前が···」
それを見つめたまま、彼は憶測を呟く。確信とはにわかに言い難い憶測を。
「もしかしたらサクラもここに、地下牢に···」
パニックと言っても過言ではないほど取り乱すザクロを
カイコクは厳しい顔をして見据えた。
「···落ち着きな。それ、どこにあった?」
「······キジの塔の···廊下の隅に落ちていた」
「······入出は? もう30分過ぎてるぜ」
質問を重ねられても上の空。
思考と意識は、目の前のそれに持っていかれたように。
「忍霧!!」
耳元で叫ぶことによって、半ば無理矢理に彼の意識を引き戻す。
「あ、·········え···?」
「お前さんとりあえず頭冷やしな。ちょっくら見てくらァ」
待機を申し渡されても、彼はなにも言わず
アカツキを探しにいくカイコクを見送った。
今はとにかく、考えていたかったのだ。彼女の、妹サクラの行方について。
一方のカイコクは手元の受信機を見て首を傾げる。
発信源は方角を考えると、
アカツキが探索に向かったイヌの塔ではなく桃太郎の塔だったからだ。
(なんで桃太郎の塔で発信が···移動したのか?)
カランコロンという下駄の音もこころなし重く感じる。
桃太郎の塔に入り、廊下を曲がり······。
そこで彼は目を見開いた。
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花藺 - 霧神廉さん» ひ、久々に覗いたらこ、コメントが・・・。本当にごめんなさい。そしてありがとうございます。待っててくださいね！頑張ります！ (2018年3月21日 22時) (
レス) id: 78c6e1698f (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - 更新停止は寂しいですが、僕はいつまでも待ってます！ (2018年3月10日 22時) (レス) id: cff83fd718 (このIDを非表示/違反報告)
花藺 - 霧神廉さん» 嗚呼、なんてありがたいお言葉・・・っ！頑張ってきてよかった・・・。これからも頑張ります！o(｀^´*) (2018年2月14日 20時) (レス) id: 60a7600913 (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - 面白いです。更新頑張って下さい！ (2018年2月14日 20時) (レス) id: 957f042b23 (このIDを非表示/違反報告)
花藺 - 名無しの猫さん» あああありがとうございますぅぅぅ！これからも更新頑張ります！応援よろしくお願いいたします！ (2018年2月12日 13時) (レス) id: 60a7600913 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花藺 | 作成日時：2018年1月12日 22時
