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イヌの塔。担当はアカツキ。
地下牢には人形部屋という文字が掲げられており、中には十名ほどの年若い娘が。
そんな地下牢にゴトゴトと音が反響した。
彼女らは訝しげに音源である天井を見上げる。
天井板が横にスイとずれ、何者かが逆さまになって飛び出してきた。
「ビンゴです!!」
その声とともに、きゃあああ、と悲鳴が響き渡った。
まあ当然、飛び出したのはアカツキである。
少しして落ちついた娘たちに質問を投げ掛ける。
「ここの鍵はどこですか?」
「いつも鬼の少女が持ってたわ。長い三つ編みの···」
「キッカちゃんですね」
顎に手を添えて考え込む。
「ひょっとして最初の部屋にあったのかな···」
地下の入り口の向こう側からガチャガチャ音がした。
「キリキリ歩きなさいヴェロニカ」
「歩いてんでしょ」
二人の少女の声。
ひとつはキッカ、もうひとつはカリンのものだ。
「おっと。必ずまた来ます」
そう言い残して、彼は屋根裏へと消えた。
―――
――――――
――――――――――――
サルの塔。担当はカイコク。
屋内には、カランコロンという下駄の音と
プェーという間抜けなパカメラの声が響く。
「ねェな〜。なァんもねェ···」
そうぼやいてからすぐ、カイコクは開いている扉を見つけた。
入って見ると釣竿、壺などの骨董品、魚拓など······。
どうやら、キハチの部屋のようである。
「···へェー···あのジジイいい趣味してやがる」
しばらくそれらを眺めて、番傘を振り上げる。
ガシャン、と壺が床に叩きつけられた。
パカメラは驚いたように体を揺らす。
「ジジイの部屋ってのァどうしてこうも似たりよったり···」
部屋を物色しているとふと目についた写真立て。
写真に写っているのは、釣竿を持つキハチと祖父である彼に抱きついて
満面に笑みを浮かべるキッカの姿。
無表情ながらどこかやるせなさを漂わせて。
カイコクは、パタンと静かにその写真立てを伏せて部屋を出ていった。
もうすぐ、探索開始から三十分が経過する。
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花藺 - 霧神廉さん» ひ、久々に覗いたらこ、コメントが・・・。本当にごめんなさい。そしてありがとうございます。待っててくださいね！頑張ります！ (2018年3月21日 22時) (
レス) id: 78c6e1698f (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - 更新停止は寂しいですが、僕はいつまでも待ってます！ (2018年3月10日 22時) (レス) id: cff83fd718 (このIDを非表示/違反報告)
花藺 - 霧神廉さん» 嗚呼、なんてありがたいお言葉・・・っ！頑張ってきてよかった・・・。これからも頑張ります！o(｀^´*) (2018年2月14日 20時) (レス) id: 60a7600913 (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - 面白いです。更新頑張って下さい！ (2018年2月14日 20時) (レス) id: 957f042b23 (このIDを非表示/違反報告)
花藺 - 名無しの猫さん» あああありがとうございますぅぅぅ！これからも更新頑張ります！応援よろしくお願いいたします！ (2018年2月12日 13時) (レス) id: 60a7600913 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花藺 | 作成日時：2018年1月12日 22時
