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Twelveth game〔CRAZY PARTY〕 ページ14

 
 
 
 
並んだ柱が、どんどん後ろへ流れていく。
前へ、前へ。
アカツキたち三人は今、屋敷を走り抜けていた。

「はやく、はやく。こっちです!!」

先導するのはアカツキで、後の二人は事態を把握することもなく
彼の後を追っている。

「説明しろ入出!! 一体なにが···」

聞こうとしたザクロの頭に黒いなにかがゴス、と降った。

「おう、止まんな。後がつかえてんでェ」

それはカイコクの肘であり、ザクロのこめかみが怒りでピクリと動く。

「ここです」

ザクロが反論する暇はなく、アカツキが声を上げた。
彼の視線の先は屋敷内ではない。屋外だ。
ビュウ、と風が鳴り響き木々がざわざわと呻いた。
目下に天井のない邸宅が見える。
質の良さそうなソファが置かれた大きな居間に、
美しく造り込まれたテラス。
そして、グツグツと煮込まれる大きな、大きな鍋。
まるで、血の池地獄のような、鍋。

しかし、その異質な鍋を除けばそこは、
巨大なドールハウス。

そして、そのドールは······攫われた少女たち。

それらの中心で、キッカが楽しげに三つ編みを揺らしていた。
これは、彼女のお人形遊び。
そして正しく、
少女たち(お人形)にとっての、地獄であった。
 
 
 

*→←設定資料 ゲノムタワー構造



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花藺 - 霧神廉さん» ひ、久々に覗いたらこ、コメントが・・・。本当にごめんなさい。そしてありがとうございます。待っててくださいね!頑張ります! (2018年3月21日 22時) (レス) id: 78c6e1698f (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - 更新停止は寂しいですが、僕はいつまでも待ってます! (2018年3月10日 22時) (レス) id: cff83fd718 (このIDを非表示/違反報告)
花藺 - 霧神廉さん» 嗚呼、なんてありがたいお言葉・・・っ!頑張ってきてよかった・・・。これからも頑張ります!o(`^´*) (2018年2月14日 20時) (レス) id: 60a7600913 (このIDを非表示/違反報告)
霧神廉 - 面白いです。更新頑張って下さい! (2018年2月14日 20時) (レス) id: 957f042b23 (このIDを非表示/違反報告)
花藺 - 名無しの猫さん» あああありがとうございますぅぅぅ!これからも更新頑張ります!応援よろしくお願いいたします! (2018年2月12日 13時) (レス) id: 60a7600913 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花藺 | 作成日時:2018年1月12日 22時

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