My Sweet. (ページ9)

今日:35 hit、昨日:27 hit、合計:39,566 hit

Hokuto ページ9

.

「あ、やっと来た。はい、あがってあがって～」

忘れ物をした北斗くんに連絡していたのだ。

北「え、A正気？」

「え？うん？」

北「俺いまトンボ帰りしないと終電無くなるよ」

「じゃあ、泊まってく？」

北「それ意味わかって言ってるんだよね？」

困惑したような期待したような北斗くんにコクリと頷いた。

北「Aも俺のこと好きって解釈していいの？」

「も？北斗くん、私の事好きでいてくれてるの…？」

北「好きじゃなかったらこんな時間に家訪ねないでしょ」

「確かに…？そっか、両思いだったんだ…！嬉しい」

北「…そんな可愛い顔しちゃって。今の状況わかってる？」

ずいっと距離を縮めた北斗くんに思わず一歩下がった。

「え、あ…」

北「逃げないで」

「…うん。愛して？」

北「俺なんかで良ければ」

「北斗くんじゃなきゃ嫌だよ！」

北「ねえ。いつから俺を好きだった？」

「...？わりと最初の方から好きになってたよ」

律動をやめた北斗くんが頬を優しい手つきで撫でた。

北「そっか」

「...どうして？」

北「俺、Aは樹が好きなんだと思ってた」

「それは絶対にない」

北「そんなに？」

「そんなに！北斗くん好きになってから北斗くんしか見えてないよ」

北「うん。そっか」

少しだけ嬉しそうに頬を綻ばせた北斗くんが愛おしくて抱きしめたら、躊躇ったように抱きしめ返されて幸せに包まれた。

.