My Sweet. (ページ39)

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見慣れない景色にキョロキョロしながら昨夜のことを思い出して顔に熱が集まるのを感じた。

樹「…ん」

「あ、ちょっと。田中さん二度寝かまさないで」

樹「じゅりって呼んで。じゅったんでもいーけど」

ニマニマとしながらそんなこと言う田中さんに布団の中に引き戻されて、抱き枕代わりにされた。

「樹…くん」

樹「照れてんの？カワイー」

「からかわないで。てか離してよ」

樹「えーいいじゃん。二度寝しよーぜ」

「お1人でどーぞ」

樹「はぁ？冷たすぎない？」

「私は帰るの」

樹「なんで？今日休みなんでしょ。夜までいなよ」

昨日酔った勢いでそんなことまで話してたのか。恐ろしい。

「やだ」

樹「ちぇっ。じゃあおはようのチューしてくれたら離してやるよ」

「…ワンナイ相手にそんなこと求める？」

とんでもなく女ったらしだなこの人。

樹「は？ワンナイ？俺のものになるって言ったじゃん」

「え。あれガチだったの」

樹「当たり前だろ」

どう見ても遊び慣れてるし、誰にでも言ってるのかと思ってリップサービスだと思ってたんだけど。

樹「それとも何、元彼まだ引きずってんの」

「いやもうわりとどうでも良くなった」

樹「じゃあいいじゃん。俺の傍にいて」

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