Taiga ページ16
(⚠近親相姦)
言われる台詞はいつも一緒、あの京本大我の妹なの？仲良くなったと思ってた友達だって半分以上は兄が目当てだ。そんな事ばっかを繰り返してれば、そりゃあ嫌にもなる。
「ねえねえ！外に京本大我いるって！」
興奮気味にそう告げてきた友達に内心ため息をついた。もう見つかってしまった。短大に入学して3ヶ月。入試の頃から必死に隠してたのに。
「そうなんだ」
「え、反応薄くない？」
「興味無い」
「嘘でしょ…？枯れてる…」
「あ、そろそろ私帰んないと」
大我に見つかる前にさっさと帰らないと。そう思って、ギャラリーの女子の壁に隠れて帰ろうと思ったのに。
京「A」
「…」
なぜか見つかってしまった。
京「無視するなんていい度胸してるね」
「人違いじゃないですか？」
京「見間違えるわけねーだろ。なんで俺に嘘ついてたの」
「なんのこと」
逃げるようにスタスタと歩みを進めるけど、気にした風もなくついてくる大我。
京「△大じゃなかったっけ？」
「そんなこと言った？聞き間違いじゃないの」
京「違う。ちゃんと聞いた」
「言ってない。…てか、いつまでついてくるつもり！」
振り切ろうと踵を返したその瞬間。ザーッと雨が降り出した。
「雨降るなんて、言ってなかった…！」
ひとり暮らししてる家が近いのもあって、雨宿りするよりダッシュで帰宅した。大我も当然ついてきていて。でも気付いたのは家に着いた後だった。
「……ついてくるつもり？」
京「逆に聞くけど、びしょ濡れの兄を閉めだすの」
「…すぐ帰ってよ」
そう言われてしまっては、無理やり追い返すわけにはいかなかった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 183人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミヤ | 作成日時：2023年6月17日 15時
