フォーチュン・スター ４ ページ13
一目散に家のドアを開けて、玄関に倒れこむ。
はぁっ、と息をついて、スマホを開いた。
勇太から電話がかかってきている。
少し操作して、耳に当てた。
「もしもし？」
勇太からの返事は無かった。
代わりに、エントランスの状況が勇太のスマホを介して全て伝わってきた。
耳を澄まして、それを全部聞き取る。
「神宮寺さん、今回の画像には真実ですか？」
「かなりの営業妨害なんで」
「彼女さんはどなたですか？」
「さっきの子ですけど」
電話越しに一気に緊張が高まった感じが伝わってきて、息を飲む。
「知らない子って仰いましたよね？」
「関係無いとは言いましたね」
「関係あるんじゃないですか？」
「報道陣の皆様に関係は無いありませんよね？
一般人なんだから
…あと、彼女の名前と顔については出さないでください。
これは事務所を通して正式に制裁します。」
「ファンの皆様には何かありますか？」
「俺の音楽とかは自分で自分を書いたものなので、それは彼女のものでもなく、ファンの皆さんのものでもありませんが、
ファンの皆さんに共感して頂いてるというのであれば幸いです。」
「…これからどうされるおつもりですか？」
「明日会見にて発表させて頂きます。
良い結論を出させて頂きたく思います。」
そこで、電話は途切れた。
窓からちらっと下を見てみると、回りを取り囲むように止まっていた車が、徐々に動きだすのが分かった。
少しして、ドアの開く音がする。
勇太が帰ってきた。
「勇太っ…」
その場から動けず立ちすくむ私を、彼は荷物を放り投げて優しく包み込んだ。
「ごめん。守ってやれなくて」
泣き出す私の頭を、彼は抱き締めたまま優しく撫でた。
「ごめん、本当にごめん…」
「大丈夫だって！
でも…」
「でも？」
「でも、このまま付き合う訳にもいかないから…」
彼が不意に暗い顔を見せるから、私は何かを察する。
「そう…だよね。
勇太だってこれから大変よね…
本当に、今まで楽しかったもん。
ごめんなさい」
「違うって！
皆に認めてもらうの
俺らが夫婦だって！」
「それって…」
彼は一度深呼吸して、それからこう言った。
「こんな形になっちゃってホントにごめん。
でも、俺と結婚してもらえますか？」
私はうん、うんと頷くだけで、声は出なかった。
代わりに、更に涙が溢れた。
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サリィ(プロフ) - も え 。さん» いや…恋愛がスランプです...すみません... (2016年1月26日 21時) (
レス) id: 1534304de2 (このIDを非表示/違反報告)
も え 。 - サリィさん» ありがとうございます！楽しみに待ってます！ (2016年1月16日 16時) (レス) id: 9bb1b4e05b (このIDを非表示/違反報告)
サリィ(プロフ) - も え 。さん» ありがとうございます。書かせて頂きます！ (2016年1月15日 20時) (レス) id: 1534304de2 (このIDを非表示/違反報告)
も え 。 - これからも応援してるので、更新頑張って下さい！ (2016年1月15日 17時) (レス) id: 9bb1b4e05b (このIDを非表示/違反報告)
も え 。 - リクで、神宮寺勇太くんか岩橋玄樹くん（←サリィさんが書きやすい方でいいです）で、アイドルと一般人の恋愛が見たいです！あとはお任せします。できたらお願いします！ (2016年1月15日 17時) (レス) id: 9bb1b4e05b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サリィ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/lisasully1/
作成日時：2016年1月9日 21時
